名古屋市の損害保険・生命保険代理店なら保険ポイント「お知らせ・コラム」ページ

お知らせ・コラム

【労災給付後の制度】アフターケア制度をご存知でしょうか?

【労災給付後の制度】アフターケア制度をご存知でしょうか?

労災保険の制度のひとつに「アフターケア制度」があるのをご存じでしょうか。仕事中に負ってしまったケガや病気が治った後も、再発や後遺障害に伴う新たな病気の発症を防ぐため、一定の要件に当てはまる場合には必要に応じて診察や検査などが無料で受けられる制度です。

身体的な不安の軽減だけでなく、精神的な悩みの解消にも役立てられ、労災にあった従業員の社会復帰をサポートする大切な仕組みです。

今回は、アフターケア制度がどのようなものかを紹介していきます。

【目次】

1.労災保険給付が終了した後も診察が受けられる制度がある?【アフターケア制度】

2.労災のアフターケア制度が使える病気やけがは20種類!

3.アフターケアを受けるための手続きの流れとケアの範囲とは

4.今回のまとめ

 

労災保険給付が終了した後も診察が受けられる?

◇とある経営者様の一言◇

「うちの従業員が、建設現場で作業中に足場から転落して、大腿骨頸部骨折という大きなケガを負ってしまった。一応治癒はしたが後々のことを考えると、再発や後遺障害などが心配だなぁ。今後も診察や指導が定期的に受けられるいい方法はないものだろうか」

 

労災支給が終了した際に、このようなお悩みをお抱えの経営者様は多いはずです。

従業員のケガは会社にとっても打撃です。治癒後も診察やアドバイス、薬剤の支給などがあると安心ですよね。じつはそんな時に使えるありがたい制度があります、一定の疾病については「アフターケア制度」を利用することができます。

労災保険制度が実施するアフターケア制度とは、仕事によってケガや病気をした人が、そのケガや病気の治療が終わった後も、再発や後遺障害に伴う新たな病気の発症を防いで円滑な社会生活を営むために、労災医療として診察や保健指導、検査といったアフターケアを無料で受けることができる制度です。労災保険の一制度であるため、アフターケアを受診できる施設は労災保険指定医療機関に限られており、対象となるケガや病気、ならびに対象者の両方について、定められた条件を満たす必要があります。

対象者は対象となるケガや病気ごとに障害等級などを基準としています。ただし、医師が必要だと認めた場合は、障害等級の条件を満たしていなくても対象となる場合があります。

労災のアフターケア制度が使えるケガや病気は20種類!

【対象となるケガや病気】

アフターケア制度の対象となるケガや病気としては、以下の20種類が指定されています。

①せき髄損傷

②頭頸部外傷症候群等(頭頸部外傷症候群、頸肩腕障害、腰痛)

③尿路系障害

④慢性肝炎

⑤白内障等の眼疾患

⑥振動障害

⑦大腿骨頸部骨折及び股関節脱臼・脱臼骨折

⑧人工関節・人工骨頭置換

⑨慢性化膿性骨髄炎

⑩虚血性心疾患等

⑪尿路系腫瘍

⑫脳の器質性障害

⑬外傷による末梢神経損傷

⑭熱傷

⑮サリン中毒

⑯精神障害

⑰循環器障害

⑱呼吸機能障害

⑲消化器障害

⑳炭鉱災害による一酸化炭素中毒

以上の20種類の労災ではアフターケア制度が使える内容です。

アフターケアを受けるための手続きの流れとケアの範囲とは

ではどのようにアフターケアを申請していくのか流れを説明していきます。

【手続きから受診までの流れ】

アフターケア制度を受けるためには、まず、所属事業場を管轄する都道府県の労働局に申請を行い、審査を受ける必要があります。申請は治療が終わった翌日から可能ですが、いつでも申請できるいくつかの傷病を除き、対象となるケガや病気ごとに、治った日の翌日から起算して2年間または3年間の申請期限が設けられているので注意が必要です。

審査が通ると「健康管理手帳」が交付され、労災保険指定医療機関において診察、保健指導、処置、検査など、定めた範囲内で無料のアフターケアを受けることが可能になります。審査が通らずに健康管理手帳が交付されなかった場合は、改めて厚生労働大臣に対して審査請求をすることができます

【ケアの範囲】

①診察(原則としてひと月に1回程度必要に応じて)

②保険指導(診察のつど、必要に応じて)

③検査

④保健のための処置(せき髄損傷者にあっては褥瘡処置、尿路処置)

⑤保健のための薬剤の支給

診察から処置、薬剤をもらうに至るまで、幅広く見てもらえるのは助かりますね。

今回のまとめ

労災保険では後遺症が残った場合や、重い病気になった時でも思いがけず治療が終了してしまうことがあります。
しかしながら、そのような時でもアフターケア制度を利用できる可能性はあります。従業員の方が仕事上のケガや病気になってしまった場合には速やかに、政府労災や、労災の上乗せ保険で対応してまずは治療に専念していただくことが重要になります。そして、治療が終了した後も、このようなアフターケア制度を利用して、定期的に診察や薬剤の提供を受けたり、保健指導してもらうことで、より安心して仕事を続けていただくことができるのです。

■従業員への万が一の労災の備えは、政府労災だけでは足りないかもしれません!!気になった方は株式会社保険ポイントへぜひお声掛けください。

TEL>052-684-7638

メール>info@hokenpoint.co.jp

 

お電話でもメールでもどちらでもお待ちしております。