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職場復帰者を迎え入れる際の対応を考える

職場復帰者を迎え入れる際の対応を考える

妊娠、出産、介護、または自身の心身のケガや病気、メンタルヘルス不調など様々な理由で一時的に職場を長期離脱する場合があります。このような従業員が復帰する場合、復帰する側も迎え入れる会社側にも準備が必要です。どのようなことに気を付けて対応したらよいでしょうか。みていきましょう。

【目次】

1.復帰者が乗り越えなければいけない「3つの壁」とは

2.辛そうな様子に気づいたら声をかけてあげましょう

3.メンタルヘルス不調者の職場復帰の支援事例

4. 今回のまとめ

 

復帰者が乗り越えなければいけない「3つの壁」とは

復帰者が職場に戻る時には、乗り越えなくてはならない「3つの壁」があると言われています。

長欠感情の壁

復帰直後は業務そのものというよりも、その環境や関わる人々に対する心労があります。特に長期間休んだ従業員は、自分の机はどうなっているのだろう、復帰時に上司や同僚にどのように挨拶したらよいのだろう、長く休んでしまったことをみんなはどう思っているのだろう、というように、周りの人に受け入れてもらえるのかという不安を大きく抱いています。周りとしては「また一緒に働けて嬉しい」などと温かく迎え入れたい気持ちを伝えるとよいでしょう。

職場滞在の壁

復帰直後は、みんなが忙しくしている中自分は思うように昔のような仕事ができていないような気がするものです。みんな仕事ができるのに自分だけ役に立てていないように思えて、その場にいるだけで罪悪感を感じてしまうことがあります。

パフォーマンス回復後の壁

復帰してしばらくたつと、感じる壁です。役割を果たせつつあるとは感じるもののやはり従来ほど能力が発揮できていない気がする。前のようにバリバリ働けるポジションに戻れなかった自分や会社の配置に対して不満を持つようになる。将来のキャリアの積み上げ方に不安を覚えるといった感情が芽生えます。

辛そうな様子に気づいたら声をかけてあげましょう

もし皆さんの周りで、長期休業から仕事に復帰した人が辛そうな様子をしていたら「何かお困りのことはないですか?」と声をかけてあげましょう。厚生労働省のサイトに掲載されている「誰でもゲートキーパー手帳」をご存じですか?ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことです。悩んでいる人を見かけたら声をかけ、場合によっては上司や専門家につないであげるなど、こうした関りをもつことで、復帰者の孤立や孤独感を防ぐことにつながります。復帰したからと言って、心身の状態が完全な状態に戻っているわけではありません。長期休業する従業員の中には復帰してもうまくいかず「やっぱり無理だ」と、退職してしまうことも少なくありません。そのような状況を防ぐために、本人の意見を尊重しながら、以下のような対策も必要です。

■短時間勤務、軽作業や定型業務への移行、

■残業、深夜業務の制限

■出張、交代勤務、危険作業、運転業務、苦情処理業務の制限

■フレックスタイム制度の適用

■転勤についての配慮

メンタルヘルス不調者の職場復帰支援事例

では、実際職場復帰者に対してどのような復帰支援がされたのかみてみましょう。

【事例】

A さんは、業務が多忙となってきた折、顧客との連絡ミスが重なり、その対策などに追われ、不眠症を発症。またいつも漠然とした不安を感じるようになり、精神科を受診したところ、抑うつ状態との診断で休業となった。その後しばらく経過は思わしくなかったが、服薬、カウンセリングなどにより次第に回復してきた。休業 10 カ月後に主治医に復職を申し出たが、もう少し回復してからと言われ、その後、4 カ月経って主治医から「そろそろ復職に備えては」、と言われた。主治医との相談の結果、復職診断書が出され、産業医との復職面談となる。

 【復職面談】

Aさんからの申し出により、直属の上司が復職面談日を産業医と相談し設定した。復職面談では、「休業中も、関わりのある人達との会話の中から、 働くことの価値を見出すようになった。復職のことを考えると体力の低下が気になったので、午前と午後に1 時間程度の散歩をしている」とのことであった。産業医から、休業期間が長期だったので、試し出勤制度について説明をしたところ、本人も復職に対する不安を少しでも拭いたいとのこと。いきなり5 日間連続の試し出勤は疲労を招くことになると判断し、木曜日から開始し、当初 2 日間は通常の業務時間よりは短縮したものとした。その翌週の月曜日はフルタイムとし、翌日は休日とした。疲労感なく出勤ができることを確認したあと、正式に復職とした。

(参照 厚生労働省 メンタルヘルス不調者の職場復帰の手引きより)

今回のまとめ

職場復帰者への配慮は大切なことですが、迎え入れる側の負担が大きくなりすぎるのも問題です。また、逆にこちら側の配慮がうまく伝わらず、ハラスメントだと受け取られる場合も考えられるなど、長期休職者の復職には雇用リスクの危険もはらんでいます。心身の不調などには、今後も会社側として対応する準備があることを伝えて、安心して復職してもらうような体制を整えると共に、万が一の雇用トラブルに備えておくことも重要です。企業の福利厚生制度や雇用リスク対策には、保険を活用するのも一つの方法です。詳しくはお近くの保険代理店までぜひご相談ください。

 

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