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建設業に多い熱中症対策を講じる方法とは

建設業に多い熱中症対策を講じる方法とは

熱中症での災害を防止するためにはどのような対策ができるでしょうか。ひとつの対策として働く人たちが熱中症にならないよう積極的に水分・塩分を必要量確保し、適度な休憩をしっかりとるよう、熱中症災害防止意識を向上させることが挙げられます。今回は働く人の熱中症災害防止意識の向上につながったと思われる事例を取り上げていきます。

※安全スタッフ記事参照

【目次】

1.熱中症災害が最も多いのは建設業です

2.対策を講じながら損害保険も考えていく

3.今回のまとめ

 

熱中症災害が最も多いのは建設業です

熱中症災害が最も多い業種は建設業ですが、WBGT値の計測は、大手ゼネコンであっても現場事務所前の各種旗を掲揚する支柱にWBGT指数計を取り付け、そこで測ったWBGT値を現場の作業員に伝えるやり方が数多く見受けられます。※WBGTとは暑さ指数のことで靭帯と外気との熱のやり取りに着目した指標です。①湿度②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境③気温、の3つをとりいれた指標となります。また、中小企業などでは、環境省「熱中症予防情報メール配信サービス」を利用し、暑さ指数の予測値および実況値を配信してもらっているところが見受けられます。しかしこれらは十分とはいえません。なぜならそれぞれの作業場所ではWBGT値が異なるからです。コンクリート上、アスファルトの上、敷き鉄板の上、トラック荷台の上などでは、WBGT値は高くなります。このため、携行型のWBGT指数系を入手し、作業場所の隅々までWBGT値を計測し、値の高い場所を明らかにし、そこで働く人たちにそれを周知しなければなりません。作業場所ごとにその値が異なることを目の当たりにすることにより、そこで働く人たちの熱中症災害防止意識が向上することを図ります。

■なぜ水分補給と休憩が必要なのか

熱中症予防のため、なぜ水分、塩分、適度な休憩をとらなければならないのか。水分、塩分はどのくらいの量とらなければならないのか。働く人たちはこのことを十分に理解する必要があります。そのためにはたまった熱をうまく出せない身体のメカニズムを覚えることです。そうすることにより、水分、塩分を十分に摂取すること、休憩することの重要性が理解でき、熱中症災害防止意識の向上につながります。熱中症は、体温調節力が低下し、身体にたまった熱がうまく出せないことにより体温が上昇し発症します。熱がうまくだせない代表的なものとして①脱水症②暑熱順化していない身体③基礎疾患あり、の3つがあります。

①脱水症

炎天下での重労働は、身体に非常に多くの熱がたまり、効率よく熱を放出しなければなりません。このため皮膚近くの毛細血管は拡張し、そこにより多くの血液が流れ込みます。そうすると内部の血液量が減少します。また大量の発汗による体内の水分量の減少に伴い血液量が減少します。これが脱水症です。血液はどろどろになり血流スピードも落ち、効率よく熱が放出できなくなります。そうなると体温調節力の低下につながり、身体にたまる熱の量より身体から放出する熱の量が少なくなり、体温上昇を抑えられず熱中症を発症します。

対策を講じながら損害保険も考えていく

では次に対策として出来ることをあげていきます。熱中症災害の事態に陥らないようにするためには、①作業を止め休憩する(熱をためない時間を設ける)、②エアコンのきいた休憩室や風通しのよい木陰などで休憩する(たまった熱を出す)③水分や塩分(水1リットルで塩1~2gほど)を十分に補給する(脱水症を防ぎ、たまった熱を出し続ける)ことが必要です。塩分補給用の飴やタブレット1粒にはどれくらいの塩分が含まれているか、カップ1杯200ccのお茶には何粒必要かご存知でしたでしょうか。また、過酷な暑さの時は大量の水分補給が必要です。厚労省はその目安として20~30分に1回、カップ1~2杯程度の水分補給を示しています。30分に1回、カップ1杯としても、1日(8時間)に換算すると、3リットル以上の大量の補給が必要になります。(昼食は1リットル程水分補給できるとされ、作業中の水分補給は2リットルほど)。特に、熱中症の発生率が高い高年齢者のかたはもっと心配です。高年齢になると若者と比べ暑さを感じにくく、のどの渇きをあまり訴えません。このため、本当は脱水症気味で大量の水分補給が必要であるにも関わらず、毎回1口2口ほどしか飲まない。このことが熱中症発症につながっています。脱水症を防ぐためには、働くひと一人一人がどれくらい水分・塩分摂取したのか把握することが求められます。また、尿の回数が少ない、または尿の色が普段より濃い状態は、身体の水分が不足しているおそれがあり、尿のチェックによる脱水症自己診断も求められます。

②暑熱順化していない身体

急に暑くなると汗をかくために必要な自律神経の反応がうまく行われず、たまった熱がうまく出せません。体が暑さに慣れる、いわゆる暑熱順化するための期間が必要になります。人は暑い中での作業を始め3~4週間経過すると汗をかく際、無駄な塩分を出さないようになります。急激に暑くなる時期を見据えて、運動したり長めの風呂に入ったりするなどの汗をかく練習をすることが必要です。

③基礎疾患を有する

たまった熱を上手く出せない理由として基礎疾患もあげられます。

①糖尿病②高血圧症③心疾患④腎不全⑤精神・神経関係の疾患⑥広範囲の皮膚疾患など

健康診断結果を配慮しながら誰がこのような基礎疾患をもっているのか把握しておくことも重要です。また、企業で加入する任意労災も業務中の熱中症を補償するタイプのものが存在します。対策を講じながら金銭リスクを保険でカバーすることもおすすめです。

今回のまとめ

特に建設業に携わる作業では熱中症リスクが大きいといえます。水分、塩分をとる。猛暑ではたくさんとる。この重要性を再認識していくことが熱中症災害を防ぐポイントだと感じます。

 

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