名古屋市の損害保険・生命保険代理店なら保険ポイント「お知らせ・コラム」ページ

お知らせ・コラム

【海外進出リスクに損害保険を】海外に製品を輸出される企業様へ

【海外進出リスクに損害保険を】海外に製品を輸出される企業様へ

日本企業さまの海外進出には、さまざまなリスクが伴います。今回は海外進出をお考えの製造業、販売業さま向けの損害保険を取り上げていきたいと思います。

多くの製造業さまでは、一般的にPL保険と呼ばれる生産物賠償責任保険にご加入かと思います。しかしPL保険の補償範囲は、日本国内で発生した対人対物事故に限定されているケースが多く海外で発生した事故に関しては補償できない可能性があります。

海外で発生した製品(生産物)が原因で起こった事故に対しては専用の保険がいくつかありますが、今回は海外PL保険について触れていきたいと思います。

【目次】

1.海外PL保険とはどのようなものか

2.アメリカで5900万米ドルの損害賠償責任を負ってしまった高額賠償事例があります

3.ドイツで約5万ユーロの製造物責任を負った賠償事故が起きています

4.今回のまとめ

 

海外PL保険とはどのようなものか

貴社が製造または販売した製品(生産物)に起因して、他人の身体の障害または他人の財物の損壊による事故が保険適用地域で発生した場合において、貴社が負担する損害賠償責任に対して備えることが可能です。訴訟関連費用(弁護士費用・協力費用等)なども補償の範囲に含まれているのも安心ですね。

対象となる業種

海外に製品(生産物)を輸出する製造業・販売業者の皆様にご加入いただけます。

完成品メーカー・部品メーカーまたは輸出商社など海外に輸出される製品(生産物)の流通に関わる企業様が対象となります。

対象となる地域

ご契約時に保険の対象とする地域(保険適用地域)を設定します。

対象となる製品(生産物)

ご契約時に保険の対象とする製品(生産物)を設定します。

※製品によっては、お引受けできない場合がありますのでご注意ください。

こんなケースに備えを!

・売買契約書等による取引先から保険加入の要請がある時

・取引先などの他企業から求償される可能性がある時(完成品メーカーが損害賠償請求を受けてしまい、部品メーカーへ責任を追及してきた時など)

・流通の過程で海外にて販売される可能性がある時

アメリカで約5900万米ドルの損害賠償責任を負ってしまった高額賠償事例があります

アメリカにおいて高額な賠償事故の事例があります。

室内暖房器具の製造業者に約5900米ドルの製造物責任が認められた事例

カリフォルニア州在住のX氏及びその家族が、家電メーカーであるY社の製造した室内暖房器具を使用したまま就寝したところ、当該暖房器具の付近に置かれていた衣服に火が燃え移り、そのまま自宅が燃焼し自宅から逃げ遅れたX氏の妻が死亡してしまった。

被害者であるX氏の家族は、Y社を被告として同社が製造した室内暖房器具に①設計上の欠陥 ②製造上の欠陥 ③指示・警告状の欠陥があったと主張して製造物責任に基づく損害賠償請求を求めた

裁判結果

室内暖房器具の取扱説明書において、「室内暖房器具の使用中に就寝してはならない」といった警告表示がなかったとして合計約5900万米ドル、日本円で約65億円(1米ドル110円で換算)の損害賠償責任を認めた

損害賠償金の内訳は、被害者が死亡した事による家族の損害として約1400万米ドル

残された家族4人の慰謝料として合計約4500万米ドルとした。

日本に比べて高額な慰謝料

裁判の制度や判例が国により異なる為、日本では考えられないような高額な慰謝料を請求されてしまうケースがあります。特に北米では、陪審員制度(無差別に選ばれた陪審員が事実認定を行う)がある為、製造元の企業よりも被害を受けた被害者の方が共感を得やすく、原告有利な判断になりがちといった傾向があります。さらに懲罰的賠償(ペナルティの趣旨)により被告企業の資金力や悪質性や事故の内容を踏まえて「現実に発生した損害」を超えて懲罰的損害賠償が認められる可能性があります。

ドイツで約5万ユーロの製造物責任を負った賠償事故が起きています

ドイツにおいても賠償事故は起きています。

スパーリングワインのボトルの製造業者に約5万ユーロの製造物責任が求められた事例

ドイツ在中のX氏が会合に出席した際、同席者が手にしたスパークリングワインのボトル(200ml)が破裂し飛び散ったガラス破片によりX氏が眼を負傷してしまった。

X氏が原告となり、スパークリングワインのボトルのメーカーであるA社、およびスパークリングワインのメーカーであるB社を被告としてドイツの製造物責任法に基づく損害賠償請求を行った。

裁判結果

スパークリングワインのメーカーであるB社およびボトルメーカーであるA社に対して、連帯して約5万ユーロ(現在のレートで約650万)の損害賠償責任を連帯債務として認めた。

ドイツの法律では、製品に欠陥が存在した場合であっても市場に流通した時点では欠陥が存在しなかったと推定される場合には製造者責任は負わないとしています。しかし本件ではワインボトルのひび割れが市場に流通した後に生じたことを示す十分な証拠がないとして、製造メーカーおよびボトルのメーカーの責任を認めています。

今回のまとめ

今回は海外PL保険の簡単なご紹介と海外で実際に起きた製造物責任の事例をご紹介させていただきました。ご紹介した北米やヨーロッパだけでなくアジアや中東などでも製造物責任を求める裁判は行われております。また近年はインターネットなどの普及により以前に比べて比較的簡単に海外に対して製品(生産物)を販売することが出来るようになりました。その反面、万一の事故などのリスクも増加して参りますので、思いもよらないような高額な損害賠償を請求されてしまうような可能性もございますので気になる方は一度、保険会社や保険代理店などにご相談してみて下さい。

 

海外進出を考えている企業様、すでに進出なさっていて損害保険を検討している会社様。ぜひ株式会社保険ポイントへ保険相談してみてください。保険に関するお悩みを解決できるよう全力でサポートいたします。小さなことでも気になったらご相談くださいね。

TEL>052-684-7638

メール>info@hokenpoint.co.jp

 

お電話でもメールでもどちらでもお待ちしております。