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南海トラフの半割れとは?

南海トラフの半割れとは?

内閣府の「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン(第1版)」によると、南海トラフ沿いの地域においてマグニチュード8~9クラスの地震が今後 30 年以内に発生する確率は 70~80%(令和3年1月1日現在)とされており、大規模地震発生の切迫性が指摘されています。「南海トラフ地震が発生する」と言われ続けているにも関わらず未だ発生していないという現状に危機感が薄れ、「自分が生きているうちに来なければいい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、企業経営者・事業主の皆さまにとっては「なにもしない」という選択肢はありません。ご自身が生きているうちに発生しなくても、確率的にはご家庭においてはお子様またはお孫様が、企業においては後継者が罹災するということになるのです。

【目次】

1.南海トラフ地震とは

2.半割れケ-スにおける注意点

3.今回のまとめ

 

南海トラフ地震とは

≪南海トラフ地震とは≫

駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までのフィリピン海プレート及びユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域を「南海トラフ」といいます。

この南海トラフ沿いのプレート境界では、

①海側のプレート(フィリピン海プレート)が陸側のプレート(ユーラシアプレートの下に1年あたり数cmの速度で沈み込んでいます。)

② その際、プレートの境界が強く固着して、陸側のプレートが地下に引きずり込まれ、ひずみが蓄積されます。

③ 陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がります。

これにより発生する地震が「南海トラフ地震」です。

①→②→③の状態が繰り返されるため、南海トラフ地震は繰り返し発生します。

南海トラフ地震は概ね100~150年間隔で繰り返し発生しており、前回の南海トラフ地震(1944年昭和東南海地震及び1946年昭和南海地震)が発生してから70年以上が経過した現在、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高まってきています。

※気象庁HP「南海トラフ地震について」より

内閣府の「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン(第1版)」では、南海トラフ沿いの大規模地震は発生形態が多様で正確な予測は困難ではあるものの、発生する可能性が高くかつ大規模地震につながる可能性がある3つのケ-スについて取り上げています。

1.半割れ(大規模地震)⇒被害甚大ケース

2.一部割れ(前震可能性地震)⇒被害限定ケース

3.ゆっくりすべり⇒被害なしケース

半割れケ-スにおける注意点

南海トラフ沿いでは、1854年の安政東海地震・安政南海地震が約32時間の間隔を置いて発生した事例や、1944年の昭和東南海地震・1946年の昭和南海地震が約2年間の間隔を置いて発生した事例など、時間差で巨大地震が発生した事例が知られています。南海トラフ沿いの8事例の大規模地震のうち、少なくとも5事例は東側・西側の両領域がほぼ同時若しくは時間差をもって破壊された「半割れケ-ス」にあたります。※内閣府「防災情報のペ-ジ~南海トラフ地震対策~」より

M8.0 以上の地震発生後に隣接領域でM8 クラス以上の地震が7日以内に発生する頻度は十数回に1回程度(7事例/103 事例)で、通常の 100 倍となっています。(※通常「30 年以内に 70~80%」の確率を7日以内に換算すると千回に1回程度)つまり、西側・東側どちらで発生したとしても南海トラフ沿いの地域内で7日以内に巨大地震が発生するということになります。地域によっては2度(西側・東側で発生した地震と半割れケ-スにより発生した地震のどちらも)被害を受ける可能性があります。「一部割れケ-ス」は、大規模地震に比べて一回り小さい地震(M7クラス)を想定していますが、こちらも7日以内にM8クラスの地震が発生する頻度は数百回に1回程度(6事例/1,437 事例)と通常の数倍となっています。「ゆっくりすべりケ-ス」は、ひずみ計等で、短い期間にプレート境界の固着状態が明らかに変化しているような通常とは異なる観測がされた場合で、大規模地震発生の可能性は平常時と比べて高まっているといえるものの、定量的に評価する手法や基準はありません。

≪南海トラフ地震臨時情報≫

南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合等に「南海トラフ地震臨時情報」が気象庁から発表されます。気象庁がマグニチュード6.8以上の地震等の異常な現象を観測した5~30分後に南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表されます。その後、「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の臨時会合における調査結果を受けて臨時情報が発表されます。

※内閣府「防災情報のペ-ジ~南海トラフ地震対策~」より

今回のまとめ

自宅や職場から離れた地域に発生した地震だからと安心できないのが「南海トラフ地震」です。東側または西側で大地震が発生し、その5分後に「7日以内にM8クラスの地震が発生する恐れがあるので避難してください」と指示が出た場合、企業としてどのような対応を取りますか?在任中に発生しなかったとしても事業を継続し続ける限り後継者の方や従業員の皆さんが罹災することになるのです。地震だけでなく災害時における事前対策や体制について今一度見直してみてはいかがでしょうか。建物や設備什器の損害や利益補償、従業員の皆さんのおケガの補償は損害保険で備えることが出来ます。命を守るための事前対策とあわせて保険でも備えておくことをお勧めします。気になる方はお近くの保険代理店までお気軽にご相談ください。

 

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