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業界団体のゴルフコンペで負傷

業界団体のゴルフコンペで負傷

会社の行事や、業界団体のイベントや会合、取引先との接待など仕事なのかプライベートなのかの判断が難しいイベントへの参加も多いと思います。今回は、仕事なのかプライベートなのか境目が難しい状況での万一のおケガについての国の労災認定の考え方について、従業員が参加した業界のゴルフコンペの例をあげて解説していきたいと思います。プライベートなのか業務なのかについては、会社の命令の有無や拘束時間内なのかが焦点となるようです。

 

【目次】

1.業界団体のゴルフコンペで負傷

2.社内のイベント等の考え方

3.今回のまとめ

 

1.業界団体のゴルフコンペで負傷

災害のあらまし

菓子メーカーF社に勤務する営業課長のAさんは業界団体主催のゴルフコンペに参加中、同じコンペに参加していた他社のプレイヤーが打ったボールが脇腹に当たり負傷した。ゴルフコンペは、業界団体の親睦を図る目的で毎年定期的に開催されているもので、F社では毎年、営業を担当している社員が恒例として参加していた。また、平日開催であったためAさんをはじめ社員は休暇扱いではなく、通常の勤務扱いとして参加していた。プレー代などについては、参加者の個人負担としていた。

判断

今回のゴルフコンペが業界団体の親睦、交流を目的とするもので参加の可否についても各社ごとに任意参加となっており、プレー代などを参加者自身が負担している点などが重視された。Aさんが通常の勤務時間扱いで参加していたことを考慮したとしても、参加が会社命令で、業務運営上、不可欠なお付き合いや接待ゴルフ、プレー中に重要な取引の交渉が行われるなどといった特命的な要素がない親睦のためのゴルフコンペであったことから、労災認定は業務外と判断された。

解説

取引先や関与先とのお付き合いゴルフや接待ゴルフ中での事故や負傷が労災として認定されるかどうかは、「業務遂行性」と「業務起因性」の2つの要件を満たしているかによって判断される。業務遂行性とは、労働者が労働契約に基づき事業主の支配・管理下にある状態であること、業務起因性とは業務と傷病などの間に一定の因果関係があることをいう。では仕事上でのお付き合いや接待でのゴルフ中の負傷における労災認定の可能性について考えてみましょう。単に取引先の経営者から誘われたためゴルフに参加した際の負傷や、今回の業界団体のコンペ(任意参加)については「業務起因性」において、事業主の支配・管理下にあるとは認められづらく、これまでの労災認定の事例から判断すると、労災認定される可能性は低いと考えられる

労災認定される可能性があるとすれば

事業主からの特命としてゴルフへの参加を支持された場合
ゴルフが業務の一環として明確に位置づけられている場合
取引先との重要な商談や契約締結のために業務上必要不可欠な接待をして参加した場合

などが考えられる。

接待ゴルフやゴルフコンペの参加を労働時間として取り扱うだけでは労災認定は難しく、明確な会社の指示での参加や、重要な商談を兼ねたものであり、事業運営上の必要性などの状況が揃えば労災として認定される可能性が高いと思われる。

実際の判例

古い判例ではあるが、従業員が親睦団体のゴルフコンペに行く途中で交通事故により死亡したという事案で裁判所は「参加が事業運営上緊要なものと認められかつ事業主の積極的特命によってなされたものでなければならない」としたうえで、本件は会社からの参加命令や費用の会社負担については認定したものの労災認定に関しては否定している。

2.社内のイベント等の考え方

社内でのイベントの注意点

今後の判断のために、社外や社内でのイベントや日常的に想定される事案についてご紹介しておきます。接待や会食中の事故、社員旅行や運動会、懇親会などの会社行事中の事故などが考えられますが、参加することが強く求められており、参加しなかった場合に欠勤扱いになるようなケースや、参加することが実質的に強制されている場合は会社の業務命令と同等とみなされるため業務遂行性が認められやすくなります。また行事やイベントの幹事役を任されていた場合などで、会社の指示で準備や運営を行っていた社員については実質的に業務命令とみなされ、業務遂行性が認められる可能性が高くなります。いずれもポイントは、強制参加、参加が必須とされている、業務時間内、出張扱い、または労働時間と認められる、担当行事と自身の業務に関連がある等で判断されることになります。

労災上乗せ保険について

傷害保険や労災上乗せ保険など国の労災以外に、民間の保険会社や共済などの傷害保険を会社で加入しているケースも多いと思います。一般的に会社で加入する傷害保険の多くが業務中のケガを補償する内容のものが多く、基本的に国の労災が業務外として不支給の場合、民間の保険も不支給となってしまうケースが多いです。また通勤災害も自宅と会社を合理的な経路で往復した時は対象となりますが、経路を逸脱した場合は通勤災害として認められない事もあります。

フルタイム補償について

民間の保険や共済などでは、業務中の補償に加えて日常生活も補償できるフルタイム補償を特約で追加することが出来ます。日常生活でのケガはもちろん、前述のゴルフコンペのケースの様に業務とプライベートの境目が不明瞭な事案でもお支払い対象となりますので、おすすめの特約です。

3.今回のまとめ

通勤中のケガやゴルフ中のケガでも一歩間違えれば大惨事になる可能性はあります。業務なのかプライベートなのか境目が曖昧なまま大事故が発生してしまうと責任問題などで大きなトラブルに発展してしまいます。従業員が会社のイベントに参加する際は、会社として、業務命令なのか自由参加なのか、また事故が起こった時の責任の所在等をはっきりさせておく必要があると思います。また、労災上乗せ保険のフルタイム補償などで国の労災では補償できない部分をカバーすることも一つの対策になるかと思います。

 

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