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働き盛りの40代でがんに罹患!治療費はいくらかかる?

働き盛りの40代でがんに罹患!治療費はいくらかかる?

これまでも「治療と仕事の両立支援」や「がん防災」について取り上げて来ましたが、現在働く人の約3人に1人は何らかの病気を抱えながら仕事をしています。経営者が健康であること、従業員が健康で仕事を続けてくれることのどちらも欠かすことはできません。実際にがんや脳血管疾患、心疾患などの罹患者を対象とした厚生労働省「治療と職業生活の両立支援等の支援事業アンケート調査」(2013年9~10月)では、92.5%が継続して仕事を続けたいと回答しています。抗がん剤治療・放射線治療など医療技術の進歩により、がんの治療が「入院」から「通院」へシフトしていることで、仕事を辞めずに働き続けることが可能な世の中となっています。当然「がん」も例外ではありません。厚生労働省「平成22年国民生活基礎調査」に基づく推計によると、仕事を持ちながらがんで通院している人は32.5万人となっており、今後ますます増加していくことが見込まれています。今回は誰もが罹患しうる「がん」の治療費について事例をもとに共有させていただきます。

 

【目次】

1. がん治療にかかる費用

2. 腹腔鏡下直腸切除術と抗がん剤治療にかかる医療費の想定事例

3 .  今回のまとめ

 

がん治療にかかる費用

がんの治療には、検査にかかる費用や入院費といった様々な費用がかかりますが、公的医療保険等の対象となる費用とならない費用がありますのでおさらいしておきましょう。

公的医療保険制度の対象となる費用(3割等自己負担分)

診察や検査にかかる費用
入院にかかる費用
手術や放射線治療、薬物療法などに係る費用 等

 

公的医療保険制度の対象とならない費用(全額自己負担となる費用)

入院・通院時の交通費や日用品購入費用
先進医療や患者申出療養の技術料
個室使用料などの差額ベッド代や食事代
診断書の取得にかかる費用(文書料)
親族の付き添いにかかる費用
医療用ウィッグの購入費用 等

これらの他にも、ご家庭によってはベビ-シッタ-や清掃代行サ-ビス、保育所や介護施設への預入費用といった思いがけない費用がかかるだけでなく、生活費もかかります。また、がんの種類や治療法によっては、自由診療となり治療にかかる費用が全額自己負担となる場合や、同じ医薬品でも公的医療保険制度の対象となるものと自由診療になるものがあるのです。オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の投与を 3 か月通院で受けた場合、3 か月の薬価は約 257 万円(成人が 7 回の投与を受けた場合)ですが、公的医療保険制度の対象となるガン(最適使用推進ガイドライン(医薬品)に基づいた治療)の自己負担額 が約 26 万円(高額療養費制度適用後)であるのに対し、公的医療保険制度の対象とならないガンでは自己負担額が 約 283 万円(税込)となります。

※自由診療の自己負担額は医療機関によって異なります。AIG損保「医療保険(実費補償型)」パンフレットより

腹腔鏡下直腸切除術と抗がん剤治療にかかる医療費の想定事例

ではここで、働き盛りの40代男性Aさん(年収800万円)が直腸がんで腹腔鏡下直腸切除術と抗がん剤治療を受けた際にかかった1月から12月までの医療費を見てみましょう。

 【1月】検査による通院でがんと診断 通院6日間 治療費合計57,020円

【2月】抗がん剤治療・入院16日間 治療費合計295,360円(治療費169,060円・食事療養費20,700円・差額ベッド代105,600円)

【3月~8月】化学療法による通院 治療費合計648,250円

・3月⇒通院3日間  4月⇒通院3日間

・5月⇒通院2日間  6月⇒通院2日間

・7月⇒通院2日間  8月⇒通院3日間

【9月】腹腔鏡下直腸切除術⇒人工肛門

・入院26日間 治療費合計287,600円(治療費93,000円・食事療養費23,000円・差額ベッド代171,600円)

【10月】経皮的腹腔膿瘍(のうよう)ドレナージ術

・入院25日間 治療費合計291,580円(治療費93,000円・食事療養費33,580円・差額ベッド代165,000円)

【11月~12月】化学療法による通院 治療費合計186,000円

・11月⇒通院4日間 12月⇒通院3日間

※治療の一例であり、治療方法や実際の費用については症状などにより異なります。また治療費は患者の自己負担額(高額療養費制度適用後の自己負担額)です。個室を選択した場合は差額ベッド代がかかります

1~12月までにかかった費用の合計は1,765,810円ですが、このうち入院にかかった費用が874,540円であるのに対し、通院にかかった費用は891,270円となっています。特にがん治療においては入院時の備えだけでは不十分であるということが分かる事例と言えるのではないでしょうか。

※AIG損保「ご存じですか?こんなにもかかるがんの通院治療」ちらしより

今回のまとめ

治療にかかった費用の半分以上が通院治療費ということだけでなく、高額療養費制度を適用していてもかなりの自己負担が発生していることがわかります。一般的な医療保険では、入院を伴わない通院のみの治療では保険金は支払われません。また通院にかかった費用や、食事療養費・差額ベッド代についても対象外となっている場合が殆んどです。一時金等が支払われる「がん保険」で備える方法もありますが、補償内容によっては自己負担が発生する可能性もあります。がんの通院治療にかかった費用を実費で全て補償してくれる医療保険や、がんの通院治療にかかる費用を特約として付帯することができる労災上乗せ保険を取り扱っている保険会社もございます。経営者と従業員の皆さまががんに罹患しても安心して働きながら治療を続けられるよう、個人としてだけでなく、会社としても備えておきたいものですね。令和6年6月1日より診療報酬が改定され、値上がりが予定されています。入院時の食事代も460円(一般所得者の場合)から490円に上がりますので、負担する費用が今まで以上に増加することが予想されます。この機会に個人で備える医療保険の見直しやご自身や従業員の皆さまの病気やがんを補償する福利厚生制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

 

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