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自動車保険の支払いについて

自動車保険の支払いについて

自動車事故に備えて、多くの方は民間の自動車保険に加入していると思います。近年ですと対人対物事故に対して無制限補償はもちろんのこと、人身傷害(運転者や同乗者への補償)も無制限のトリプル無制限が増えてきました。対人賠償や人身傷害の保険金のお支払いは、病院代や慰謝料、休業補償、死亡や後遺障害の逸失利益の補償などになります。定額で決められているものでは無いので、事故の際にいくらの補償が受け取れるかは、ケガの内容や被災者の年齢や年収等によって変化します。今回は実際の事例をみながら保険金額の算定について考えていきたいと思います。

 

【目次】

1.逸失利益に男女差あり!?

2.開業準備の費用は損害となるか

3.今回のまとめ

 

逸失利益に男女差あり!?

【事例 女性年少者が事故死】

「私の娘(中学2年生)は通学途上に自転車にはねられ、即死してしまいました。娘は学年トップの成績で将来は医師になりたいと常々話していました。被害者が将来、医師として得られたであろう収入を基準として、死亡によって失われた利益を損害として請求できるのでしょうか?また、娘の成績からすると大学に進学して社会で活躍することは十分に可能であったと思うのですが、男女間の賃金格差を反映する統計によって将来の収入を算定することは納得できません。この点はどのように考えるべきでしょうか?」
(労働新聞社 安全スタッフ2023年4月号参照)

死亡による逸失利益の考え方

死亡事故の損害賠償においては、死亡による逸失利益(被害者が生涯得られる収入を失ったことによる財産的損害)などが賠償されます。逸失利益は被害者の現実の収入や平均賃金などを基準として客観的に定められます。今回のように、就労前の学生などは被害者が社会人となった後に少なくとも得られたはずの収入を賃金センサスとも呼ばれる厚生労働省が毎年発表している職業別、性別、学歴別などの平均賃金の統計に従って算出する手法が採られます。

本件の場合、医師の平均年収により逸失利益の算定は可能か?

被害者の成績などから今後の努力次第で医師になることが出来た可能性はありますが、年齢などを考慮するとほぼ確実に医師になれたとまでは言い難いと思われます。しかし一方で被災者の学業成績からすれば、将来、大学に進学できた可能性は十分にあると考えられます。このような場合は大学卒の労働者の全職種の平均賃金に基づいて逸失利益を計算することになるでしょう。

全労働者の平均賃金を使用

賃金センサスは男女別の平均賃金も明らかにしていますが、現在も男性の平均賃金の方が女性の平均賃金を上回っているという実情はあります。20年ぐらい前までは女性労働者の平均賃金を用いる方法が一般的であり、年少の女子の逸失利益は年少の男子の逸失利益に比べて低く抑えられていました。しかし女性の社会進出の促進の流れや働き方の多様化を受けて、現在では全労働者の平均賃金を用いて逸失利益を算定するという方法が定着しています。

 

開業準備の費用は損害となるか

【事例 ピアノ教室開業準備中の事故】

「ピアノ教室の開業準備中に自動車の被害事故で左指を負傷して等級14級の後遺障害が残りました。ピアノは以前のように弾くことができなくなり、教室開業の夢は消え、そのうえ、教室開業や廃業費用が相当額、借金として残りました。これらの費用や精神的な損害、ピアノ教室で得られたはずの収入などを加害者に請求したいのですが、支払ってくれるのでしょうか?」

後遺障害で続けられず、1000万を請求する予定 

相談者は「ピアノ教室開業および廃業費用」について500万円、「ピアノ教室から得られたはずの収入が失われた損害」等として1000万円を請求するつもりです。相談者は、開業・廃業の費用の実費はそれくらいかかったと主張しています。また、ピアノ教室から得られたはずの収入等の損害に関しては、ピアノ教師になる為にかかった費用や夢が破れたことによる精神的苦痛を合算したものです。

自賠責保険の後遺障害14級の保険金は75万円

相談者は後遺障害の等級が14級ですから、それに対する補償は受けられます。自賠責保険の後遺障害14級の保険金額は75万円です。その内訳は慰謝料が32万円、逸失利益が43万円ですので、少なくともこの金額は受け取れます。しかし相談者が加害者に請求している金額とはまったくかけ離れています。

特別な事情は原則対象外

相談者のピアノ教室開業・廃業の費用、将来的に得られるはずの収入額や夢が破れたことへの精神的な苦痛の請求に対して、加害者側の保険会社や弁護士はおそらく次のように答えると思います。「事故により補償されるのは、いわゆる『通常生ずべき損害』であり主張の損害は特別の事情によるものと考えられますのでお支払いできません」。つまり相談者の主張しているピアノ教室開業等の損害は交通事故から通常生ずべき損害ではないので補償の対象とはならず、支払わないということです。

損害はとにかく請求してみる

一般的な通常損害しか請求されないという事は頭に入れながらも、請求金額はともかく、交通事故で受けた損害はすべて請求しましょう。それらは認められず支払われないとしても、全体的な損害賠償額のアップの駆け引き材料として使うことは出来ます。

 

今回のまとめ

損害賠償の金額に関しては、過去の判例や弁護士や自賠責の基準によって支払金額が算定されます。被害事故の際には弁護士を入れて粘り強く交渉することが必要となりますので、弁護士費用の特約は付帯しておきましょう。また、入院費や通院費、休業補償などが定額で支払われる傷害保険や労災の上乗せ保険などに加入しておくと自動車保険とは別に保険金を受け取ることが出来ますので、是非ご検討ください。

 

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