お知らせ・コラム
この時期に気になる損害保険の控除証明について
寒い冬の時期になるとそろそろ会社でもアナウンスし始める損害保険や生命保険の控除証明ですが、対象となるものをしっかり提出して年末調整もしくは確定申告をしてまいりましょう。今回は地震保険料控除や生命保険料控除などの個人保険に関わる控除証明についてよくある質問と共にふれていきます。
【目次】
1.保険料控除証明書について
2.保険始期と実際の保険料お支払いのタイミングが年をまたぐ契約は注意しましょう
3.今回のまとめ
保険料控除証明書について
まずはじめに、保険料控除は申告しなければ受けることができません。せっかく対象となる生命保険や地震保険に個人で加入していたとしても、控除証明についての申告を年末調整もしくは確定申告で報告しなければ恩恵は受けられません。
※年末調整と確定申告について
年末調整とは、、毎月の給与から「概算」で天引きされている税金の年間合計額と、その年におさめるべき税金とを差し引きして、12月の給与で精算することです。よって冬の時期になると会社で年末調整に関する資料提出を求める運びとなります。
確定申告とは、、簡単に説明すると、所得に対してかかる税金を自分で計算して精算する手続きをいいます。ちなみに所得は10種類に分類され
1.利子所得
2.配当所得
3.事業所得
4.不動産所得
5.給与所得
6.退職所得
7.譲渡所得
8.山林所得
9.一時所得
10.雑所得
以上となります。副業をしていて複数からの収益がある方などは確定申告が必要となり、1年間で得た所得を自ら計算し、税金を計算して申告納税する必要があります。
保険始期と実際の保険料お支払いのタイミングが年をまたぐ契約は注意しましょう
税金に対する控除が得られる個人の地震保険料控除や生命保険料控除ですが、保険の始期のタイミングと支払いが年をまたぐような契約の際は注意しましょう。よくある質問として、上記の場合の際はどうしたらよいのかお問い合わせがあります。わかりやすく申しあげますと、保険料控除証明書は保険料をお支払いいただいた時期に応じて使用するのが正解です。
例)令和3年12月始期の地震保険(火災保険)に加入、保険料は振替により翌年令和4年1月振替の場合
答)上記のケースの場合、支払いは令和4年ですので、令和4年度が控除対象年となります。
例)一時払い保険料で支払った場合の控除対象保険料はどうなるか?
答)一時払い保険料を保険期間(年数)で割って算出します。
※ご契約内容によっても異なるケースがございます。証明書に記載の説明をご確認ください。また「保険料控除証明書」の発行以降に、契約内容を変更手続きした場合は、「控除対象となる保険料が変更」または「控除対象外」となることがあります。
保険会社にもよりますが、大抵の場合、初年度契約に関しては保険証券と共に控除証明が添付されており、継続契約の場合は、10月頃に保険会社から発送されるケースがほとんどです。
■万一控除証明を紛失してしまった場合はどうすればよいか?
お手元に証券番号が記載された保険証券をご用意いただき、該当の保険についての控除証明書再発行を保険代理店や担当者へ伝えましょう。場合によってはインターネットからの再発行手続きとなります。注意点として、再発行に関しては一定の日数が必要なので時間に余裕をもって依頼することがポイントです。
また、個人でご加入の地震保険は保険料控除の対象となりますが、火災保険単独は保険料控除の対象とはなりません。不安なことがあれば相談してみましょう。※以前は「損害保険料控除」という項目がありましたが、平成18年の税制改正により、翌年の平成19年分からこの制度は廃止となってしまいました。その代わりに新たに開始となったのが地震保険を対象とした「地震保険料控除」となります。日本は地震大国でもあり、巨大地震の恐れが数年に1度訪れていることからも、地震保険は大切な制度であり、社会的な意義からも広く多くの方が望まれる保険です。つまりは、国民が天災である地震への備えがしっかりと出来るように、地震保険への加入を促進したい、という政府の意向もあって平成19年度分の確定申告から従来の「損害保険料控除」に代わり、地震保険を対象にした「地震保険料控除」に制度が変更となりました。また、さらに注意点として地震保険は単独で契約するものではなく火災保険とセットで加入するものです。そのために保険証券への記載には火災保険と地震保険の両方の保険料の金額の合算表示が記載されていることがあります。年末調整の際や確定申告の際には、控除の数値を記載・入力をする必要があるので、保険料控除の対象となる地震保険の払い込み保険料をしっかり確認し、間違いのないように対応する必要があります。
今回のまとめ
生命保険や地震保険付きの火災保険を個人で負担するとなるとその分出費が大幅に増えてしまうように感じられることもありますが、そのぶん受ける補償の恩恵や保険料の控除など家計の負担を抑えてくれる制度もありますので、うまく利用していきましょう。またせっかく加入しているのに控除証明を年末調整や確定申告で報告し忘れていた、なんてことがないよう注意しましょう。
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