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【損保と生保で内容がちがいます】所得補償と就業不能の違いについて
元気に何事もなく働けている間は軽視してしまいがちですが、万が一病気やケガなどで収入が途絶えてしまうというリスクは誰にも存在します。近年の新型コロナウイルスの影響もあり、働けなくなった時の為の補償に対しての関心事も高まってきています。そんな休業補償についての保険を大きく分けると、損害保険では所得補償保険、生命保険では就業不能保険と2つに分類されます。所得補償では本人が生きているときの休業補償。就業不能では本人が死亡・高度障害などの場合の遺族への補償がメイン構成となっています。
今回はその違いと保険をかけるべき理由について解説していきます。
【目次】
1.損害保険と生命保険では目的が違う!所得補償は本人が生きているときの休業補償、就業不能は本人が死亡・高度障害の場合の遺族への補償です
2.生活の固定費はずっとかかります。金銭面のリスクを保険で備える
3.全国の平均休業期間は平均164日もあります!免責期間のある所得補償を上手に上乗せする方法とは
4.就業不能保険では保険金額が支払事由の起きた時期により異なるので注意しましょう
5.今回のまとめ
損害保険と生命保険では目的が違う!所得補償は本人が生きているときの休業補償、就業不能は本人が死亡・高度障害の場合の遺族への補償です
2つの保険の違いの根本の部分ですが、所得補償保険は損害保険会社の扱う保険、就業不能保険は生命保険会社の扱う保険という違いがあります。各保険会社により商品の名前は異なりますが、基本的には同じ保険の内容となっています。また、所得補償保険は病気やケガで仕事ができなくなったときの所得を補償し、就業不能保険は死亡や高度障害などになった場合に、残された家族の生活費用を補償するという違いがあります。
損害保険の所得補償保険とは
本人の為に入る保険です。目的としては病気やケガで仕事が出来なくなった時の休業補償です。主に労災や傷病手当金の上乗せとして利用されます。
生命保険の就業不能保険とは
基本的には残された遺族の為に入る保険です。本人が死亡・高度障害になったときに家族の生活費用を賄うため、年金方式や一括で支払われるものが多いです。
上記をみますと、それぞれの保険では加入する目的が違うことがわかります。目的を明確化して、それに合わせた保険加入を検討しましょう。
生活の固定費はずっとかかります。金銭面のリスクを保険で備える
ケガや病気で働けなくなった場合でも、住宅ローンの支払いや普段の生活費といった費用は毎月かかってきます。もし所得補償保険や就業不能保険による補償がなければ、固定費としての重い負担がのしかかってきます。また、一家の大黒柱が死亡してしまった場合、残された家族の生活費やお子さんの教育費の支払いなどに対しての補償が必要になってきます。
そのような金銭面でのリスクをカバーできるメリットがあります。
全国の平均休業期間は平均164日もあります!免責期間のある所得補償を上手に上乗せする方法とは
所得補償には免責期間が定められています。
個人向けの保険と法人で用意する保険とでは違いがあるので注意しましょう。保険会社によって違いはありますが、個人向けの保険の場合7日間程度の免責期間、法人で一括加入で準備する際は60日~365日程度の長期間のものがあります。免責期間は補償の対象とはならないため運用に気を付けましょう。業界標準ですと免責期間は90日だとの意見もあります。
例として、有給休暇は20~40日までであることが多いので、土日除いても2ヶ月は有給。免責が90日だと残り1ヵ月が余ります。よって、空白の1ヶ月は傷病手当金(※傷病手当金は休業4日目から支給として)で耐えてもらいます。その期間中には復帰できず、その後も傷病手当金だけだといつもの給与の約3分の2の支給ですので、生活面で不安になってきます。そこで保険会社の所得補償を用意することで傷病手当金の上乗せができるという仕組みです。
うまく傷病手当金や労災の休業の上乗せができれば、普段の給与と変わらずに安心して療養できます。
よくある質問について【そんなに長く休業する人は居るのか?】
よく、この保険のご案内をする際に経営者から質問があり、「そんなに長く休む方は実際に居るの?」と聞かれることがあります。その答えは”YES”です。実際に傷病手当金の支給期間について、協会けんぽのデータを見ると、平均支給期間は約164日(男性172.96日、女性151.42日)となっており、全体の支給件数に占める割合で90日以内は48%となります。じつに52%の方々が90日以上で傷病手当金をもらっていることになります。
つまり傷病手当金を支給されている方の半数以上が90日以上の長期休業をされているということがわかります。
※参考 厚生労働省保険局による傷病手当金の支給期間の分布(協会けんぽ)令和2年3月26日
どんな理由で長期休業することが多いのか
また支払い理由についてのランキングについても厚生労働省は公表しています。
1.精神及び行動の障害
2.新生物
3・循環器系の疾患
と続き、精神面でうつにかかわるもの、また、がんによるものや病気が理由のものが多いことが読み取れます。
就業不能保険では保険金額が支払事由の起きた時期により異なるので注意しましょう
就業不能保険は、死亡や高度障害などが起きた際、遺族に対して保険適用期間終了まで毎月もしくは一時金で保険金が支払されるのですが、支払事由の起きた時期が保険適用期間終了に近ければ近いほど支払われる保険金額は少なくなります。そのため、リスクを就業不能保険一本でまかなうのではなく、通常の生命保険とセットで補うのが効果的と言えます。
今回のまとめ
働けなくなった時の休業補償を用意することによって、企業の人材募集に役に立つこともあります。補償面はもちろんですが、企業のアピールポイントとして、しっかり目的を把握しておきましょう。もしかしたら既に現在の損害保険や生命保険で、補償が足りているということもあります。保険は目的に合った形で用意すべきですので、落ち着いて各保険のメリットデメリットを確認して選びましょう。
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