お知らせ・コラム
飲食店における賠償保険の必要性とは
飲食業の損害保険にはどのような種類があるのでしょうか?飲食店にはお仕事中の賠償リスクや事故にともなって利益の損失も考えられます。その他には火災や盗難などが起きますと大きな損失も考えられますし、業務中に従業員が刃物などでケガをしたり、火によって火傷をしたりすることも考えられます。今回はありとあらゆるリスクをかかえる飲食業についての損害保険に触れていきます。
【目次】
1.火災保険だけでは足りない!賠償保険も必要です
2.どのように損害保険を備えることができるか
3.今回のまとめ
火災保険だけでは足りない!賠償保険も必要です
飲食業でまっさきに思い浮かぶのは、テナントを借りた時に大家さんから『火災保険の加入』を義務付けられることで火災保険を検討する方も多いはずです。基本的に借りている物件にテナントとして飲食店が入る場合は、建物の損害が起きた時に原状復帰できるように借家人賠償保険というものに加入していただきます。建物が自己所有の場合は通常どおり建物を火災保険にて加入します。また中のパーテーションやクロスなどを飲食店サイドで施工された場合は設備什器として、仕入れた材料やお客さんに出すための在庫は商品など、火災保険によって掛ける項目もちがってきます。ここで注意が必要なのが、火災保険だけでは賄いきれない補償部分があるということです。たとえばお店の給排水設備に水漏れ損害が起きて階下の別の飲食店にも水漏れ損害が起き、さらには営業ができないなどの休業損害を求められた場合は賠償保険の範疇となってきます。賠償保険には施設賠償や生産物賠償など様々な種類がありますので、加入時に確認しましょう。生産物賠償では、飲食物提供のあとにお客様が食中毒を起こし治療費をお支払いするなどの賠償部分となります。
どのように損害保険を備えることができるか
飲食業で加入すべき損害保険は様々ありますが、下記に簡単にまとめていきます。
火災保険(借家人賠償保険)
建物が自社所有なら火災保険で加入。大家さんからのテナントにて借りている場合は借家人賠償にて加入。その他設備什器や商品など飲食店サイドの所有のものは火災保険で加入する。また損害による休業損害や利益補償なども火災保険の特約などで補填できるものもあります。また、地震による損害や地震から起きる火災などは地震保険に加入していないと対象となりません。加入できる条件などもありますが、確認が必要です。
賠償保険
施設賠償、請負賠償、生産物賠償など施設で起こったことで他人や他人の財物を損傷してしまった場合のものや、業務中に他人に火傷やケガを負わせてしまった場合、さらには提供した飲食物が原因で食中毒が発生してしまったケースなど、ありとあらゆるリスクが存在します。
労災の上乗せ保険
従業員を雇っている場合は政府労災は強制ですが、その上乗せとなる労災の上乗せ保険(業務災害総合保険)も必要です。なぜなら政府労災は認定されると治療費がでたり休業損害(4日目から)でたりしますが、慰謝料的なものが一切ないからです。労災の上乗せ保険があることで従業員やパートアルバイトさんに万が一のケガがあったり通勤災害が合った場合でも、飲食店オーナー様の金銭的リスクをカバーすることが可能です。
雇用リスクの保険
上記にあげた労災の上乗せ保険はあくまでも身体に損害が起きた場合に発動する保険です。飲食店従業員様がうけたパワハラやセクハラなどのハラスメントによる訴訟損害や辞めた従業員からの不当解雇による訴えなどに対応するのが雇用リスクの保険です。※未払いの残業代などは対象となりませんのでご注意ください。
経営者保険
飲食店オーナー様ご自身の保障も考える必要があります。よくお店に直接携わって運営されており、オーナー様の顔によってお店が繁盛しているケースがあります。そのような場合、万が一オーナーが病気やケガなどを負ってしまった場合は経営状況が一気に悪くなってしまう可能性があります。直接現場に立っていない場合でも営業活動自体オーナー様が行うケースは多いはずです。そのような大きな経営者リスクに合わせて、保険金を会社にいれることができる経営者保険を完備することで万が一のオーナーご自身のリスクを抱えていても会社を円滑にまわすことができるはずです。従業員様を多く抱えているケースは特に皆様の生活を背負っているということで必要な保険だと感じます。
今回のまとめ
あらゆる業種があるなかで、多くのリスクも潜んでいる飲食業ですが、損害が起きてしまう前に想像し損害保険を加入することはとてもハードルが高いことだと思います。日々の人件費や設備に係る費用、投資、材料の仕入れなどの必要経費のなかに、ぜひとも今回ご紹介しました損害保険を入れていただき、安全に守りを固めていただき、売上に対して攻めていければ良いですね。まずは現状の損害保険だけで本当に足りているのか否かを現在の保険担当者に聞いてみるところからぜひはじめてみてください。
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