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自社工場で火災が発生した際、近隣への賠償の必要性について

自社工場で火災が発生した際、近隣への賠償の必要性について

愛知県内には工場や製造業を営んでいる方がたくさんいらっしゃいます。すでに自動車保険や火災保険そしてPL保険などもしっかりとご準備されている企業様が多いとおもいます。しかし事業用の補償の中で見落とされている事が多いのが施設賠償に関わる補償です。

例えば、、

・工場で火を出してしまい隣の建物を延焼させてしまった

・台風で自社の看板が飛んでしまい隣の建物を損壊させてしまった

もし実際に上記の様な事故が発生してしまったら、御社ではどのような対応が取れますでしょうか?

【目次】

1.実は個人宅と業務用では違う!失火法と賠償責任とは

2.免れることのできない賠償責任とは

3.今回のまとめ

 

実は個人宅と業務用では違う!失火法と賠償責任とは

日本には失火責任法という法律があり、これは過失によって火災を発生した場合は原則として民法上の損害賠償責任を負わないことを定めた法律です。

日本の建物は木造建築が多いため昔から火災が多く、被害も甚大になり巨額賠償の負担が生じるため、焼いた者も焼かれた者も弁償を請求する者も義務者もいないとする法律です。

但し失火者に重大な過失がある時はその限りではない(重過失)という規定もあります。

つまり失火者の過失の程度により損害賠償責任を負うのか、失火法によって賠償責任を免れるかが判断されます。

重過失の主な例

・天ぷら油に火をかけたまま外出してしまい延焼した

・石油ストーブの給油を火が付いたまま行い延焼した

上記の様な事例が過去に重過失と判断されておりますが、過失の判断は個別の案件ごとに判断されますので、必ず重過失になるとは限りません。

しかし工場や飲食店など業務上で火を取り扱う場合は、失火法が適用されず損害賠償責任を負う可能性が高まります

なぜなら事業で火を取り扱う場合は当然通常よりも危険であり、より注意する必要があると考えられるからです。

火気を取り扱う企業様で掃除や整理整頓を怠った結果火事を起こしてしまった場合や、火気の取り扱い時に手順を守らず火災を起こしてしまった場合などは賠償責任を負う可能性がございますのでくれぐれも注意が必要です。

免れることができない賠償責任とは

自社の看板が風で飛ばされて隣の家の窓ガラスを割ってしまった、壁のタイルが剥がれ落ちて通行人にケガをさせてしまった等、施設の管理の不備により他人に損害をあたえてしまった場合は不法行為により損害を弁償する責務を負います。

故意ではなく過失であっても他人に損害をあたえた場合は基本的には損害賠償をしなければなりません

例外があるとすれば不可抗力という考え方です。天変地異などのように人の力ではどうすることもできない外部からの巨大な力により起こった事なので施設の所有者や管理者には責任がないという考え方です。

2019年9月に千葉県で起きた台風で鉄柱が倒壊したゴルフ場での災害はゴルフ場側に賠償責任があるのか、不可抗力(大規模な災害)によって起きた災害なので賠償責任が認められないのか注目を集めました。結局、経営者側がゴルフ場を閉鎖し土地を売却して被害者の補償にあてる意向を示しているとのことです。

 

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今回のまとめ

個人であれば、個人賠償保険等で日常生活での賠償事故に対して補償が可能ですが法人が賠償請求を受けた場合では個人賠償保険は使えないので注意が必要です

法人では業務遂行・施設賠償責任保険という保険が存在しており今回ご紹介した事例の時に補償が可能です。PL保険や火災保険等にセットされているケースもございますが、一度ご加入の有無をご確認される事をお勧めしております。

■保険ポイントでは企業様の火災保険や賠償保険をわかりやすくご説明させていただいております。現在の保険内容の無料相談も推進しております。実際に現在の補償内容のままでよい場合もございます。無料の診断をお気軽にご利用ください。弊社の事務所は愛知県名古屋市にございますが、愛知県を中心に訪問することも可能です。まずは私どもにお声いただけると幸いです。

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