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安全衛生パトロールのまとめと損害保険の備え

安全衛生パトロールのまとめと損害保険の備え

安全衛生の基本的な活動であるパトロール。職場に潜んでいる危険を明確にするという目的以外にも、職場の安全意識を高める狙いがあります。一方で日常的にあたりまえのように行っていることでマンネリになりやすいとの指摘も少なくありません。今回は安全衛生パトロールの勘所をおさえ災害のない働きやすい職場づくりに役立つ情報を解説していきます。

【目次】

1.どのように災害の目を摘んでいくのか

2.安全衛生パトロールと損害保険の備えとは

3.今回のまとめ

 

どのように災害の目を摘んでいくのか

安全衛生パトロールについてどのようなことを実施すればよいのかまとめていきます。

■職場に潜む災害の芽を事前に摘む

職場のなかには様々な危険が存在しています。安全衛生パトロールは職場のなかに潜在する災害の芽を事前に摘んで、未然に災害を防ぐことが目的です。現場に災害の危険が無いか確認し、不備が発見された場合にはすぐに改善を行います。人や予算的な問題や改善に時間を要するものについては、作業を中止し対策を早急に検討します。パトロール時に指摘された危険個所がきちんと改善されたか確認するのも目的です。毎日の打合せ時や朝礼などで指摘された事項が職場で実際に行われているかチェックをします。パトロールの担当者が現場を巡視することで現場に良い緊張感が生まれるのが狙いです。また、管理者が現場で働く人に声をかけることで、工程の進捗状況の確認や従業員の健康管理にもつながります。

■実施時期を決めない手法もあります

安全衛生パトロールには、実施者、目的などの違いにより、いくつか手法があります。具体例をあげますと、

①経営トップ層によるパトロール

②委員会などの参加者によるパトロール

③日常行われる管理者、担当者のパトロール

④協力会社と行うパトロール

⑤他の職場の人が相互チェックとして行うパトロール

⑥災害発生時の緊急パトロール

などが考えられます。建設現場では女性の視点で行ったり、現場に詳しくない事務系の社員が実施するなど新鮮な目で確認する取組みもみられます。パトロールを行う時期、周期については、毎日、1週間、1か月、6か月と目的により異なります。また実施時期を決めず、抜き打ちで行うことも考えられます。

■デジカメで好事例も撮影

パトロール時に役立つ主な道具は次のとおりです。

①デジタルカメラ

是正すべき点、好事例について、その都度撮影します。カメラはスマートフォン搭載のものでも構いません。撮った写真は、パトロール終了後のミーティングですぐに観ることが出来るので便利です

②筆記用具

チェックリストの記入などで使用します。現場で落とさないようにするため、クリップボードに紐でつながっているものがいいでしょう。

③指し棒

機械や高所などの危険部分を指示するときに役立ちます。

④巻き尺

手すりの高さやピットの深さなどを確認するときに使用します。2m程度のものがよいでしょう。

⑤ライト

機械の下部や裏側などを見るときに使います。このような場所は危険が潜んでいることが少なくありません。

このほか、照度計や騒音計もあると便利でしょう。パトロールの目的に合わせて使用します。

■実態に合ったチェックリストで

職場の不具合を効果的に確認するために、チェックリストの作成が必要になります。既成のものもありますがあくまで標準的なものです。チェック項目は現場の実態に合わせて手直ししていくことが大切です。チェック項目を検討する場合は、増やしすぎたり、複雑にしてしまうことは避けましょう。あいまいな表現や作成者の知識、経験に頼り過ぎないように注意します。ラインの管理者など現場の意見を充分に聞く必要があります。チェックリストは、機械設備の新設、改善、作業方法など現場の変化に合わせて、定期的に内容を検討し、常に設備や作業方法の実態にマッチしたものとします。委員会などを設けてチェック項目や点検基準、点検方法などの改廃を適宜行えるようにするとよいでしょう。

■整理整頓ができているか

パトロールでチェックすべき点として、整理整頓が挙げられます。通路などに作業に不要なもの、使い終わった道具などが放置してあったら、パトロール員は積極的に片づけてください。従業員に直ちに是正させてもよいでしょう。ゴミがあれば拾ってゴミ箱に捨てます。整理整頓ができていないと、つまづきや転倒の原因になるだけではなく安全意識の低下につながります。以下に確認すべき主なポイントを挙げてみます。

①現場に危険個所がないか

②定められた保護具を使用しているか

③5Sが守られているか

④作業手順が守られているか

⑤各職種間で連絡調整が行われているか

⑥機械・設備の点検、保安状況

⑦危険物(可燃物、毒劇物など)の保管は適切か

⑧防災設備(消火器、消火栓、非常灯など)の点検が行われているか

⑨救急用の設備が整備されているか

また、よい事例を見つけたら記録し、担当者に声をかけ褒めましょう。巡視終了後のミーティングで各職場への水平展開を図ります。 ※安全スタッフ資料参照

安全衛生パトロールと損害保険の備えとは

安全衛生パトロールの重要性と実施方法について挙げてきましたが、建設業者さまや各種工事業者の皆様が備えるべき損害保険には大きく4つに分かれてきます。

■損害賠償責任リスクに対して

事業総合賠償責任保険

■従業員のケガのリスク

業務災害総合保険

■工事対象物のリスク

建設工事保険

組立保険

特徴としては日本国内どこの工事現場でも対象となるということです。このような建設業専用の損害保険をご準備しておくこともぜひご検討なさってみてください。

今回のまとめ

チェックやパトロールを日課にするのは、意識づけとして良い行動な反面、日常的になりすぎることでマンネリになりやすいというデメリットもあります。工夫をしながら日々内容を進化させていくことも必要です。

 

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