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コロナ禍でのエッセンシャルワーカーの労働問題を考える

コロナ禍でのエッセンシャルワーカーの労働問題を考える

エッセンシャルワーカー(社会機能維持者)という言葉をご存知ですか。コロナ禍で注目を浴びるようになったこの言葉、社会基盤を支えるのに必要不可欠な労働者のことを指します。医師、看護師に代表される医療従事者、運送・配送に携わるドライバーの方々、公務関連や社会福祉施設、そしてスーパー等の食料品店で働く方々が例としてあげられます。未だ先の見えない情勢の中で、日々感染の不安と戦いながら、社会インフラを支えるために現場で働くエッセンシャルワーカーの皆さんに関する問題をとりあげてみました。

【目次】

1.エッセンシャルワーカーが抱える問題点とは

2. 濃厚接触者の自宅待機期間が短縮に

3. 今回のまとめ

 

エッセンシャルワーカーが抱える問題点とは

社会機能維持のためになくてはならない労働力であるにも関わらず、エッセンシャルワーカーを取り巻く環境は、必ずしも望ましいものとは言えないようです。

◇感染のリスク

新型コロナウイルスの感染リスクを下げるため、「密閉」「密集」「密接」の「3密」を避けるように言われています。しかし在宅勤務が難しく不特定多数の人と接触する機会の多いエッセンシャルワーカーは、どうしても「3密」の環境下に置かれがちです。そのため、エッセンシャルワーカーは他の職種よりも、新型コロナウイルス感染症の感染リスクが高いとされています。

◇エッセンシャルワーカーに対する差別、偏見

あってはならないことですが、感染リスクの高い労働者への差別や偏見などの例も報告されています。

(医療従事者に対する事例)

①患者と医師の感染が明らかになっていた国内の総合病院において、感染者の濃厚接触者ではないスタッフが、子どもの学童保育や保育所の受け入れを断られたり、その配偶者が職場から出勤停止を命じられた。

②県内重点医療機関スタッフの子どもが、「お前の親は病院で働いているんだろう。菌を学校に持ってくるな」と同級生に言われた。

③病院の委託業者が病院内の点検、廃棄物の処理に難色を示した。

(社会福祉施設、配送業者、その他事業者等に対する事例)

①SNSに「感染源の店」「介護施設でクラスターが発生」「コロナ患者が働いている」「コロナ患者が立ち寄った店」など、事実とは違う書き込みがされた。

②感染拡大地域に仕事で往来する運送業を営む保護者の子どもに対し、学校長が出校停止、自宅待機を命じた。

◇待遇・賃金

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、エッセンシャルワーカーの業務負荷・心理的負荷は増大しています。しかし、労働時間・休日などの待遇や、給与・賞与などの賃金については改善されていないようです。「労働組合が、エッセンシャルワーカーの最低賃金アップを訴えた」「感染症の影響で病院の経営が悪化し、医療従事者の賞与がカットされた」といったニュースを耳にする機会も増えました。危険と隣り合わせの中、私たちの生活のために日々働いているエッセンシャルワーカーの待遇・処遇改善は、早急に改善すべき課題です。

濃厚接触者の自宅待機期間が短縮に

厚生労働省より、「新型コロナ変異株・オミクロン株の感染拡大地域について、命や暮らしを守るエッセンシャルワーカーは検査の陰性などを条件に、待機、隔離期間を最短で5日に短縮できる」との発表がありました。※2022年1月28日発表による。

【エッセンシャルワーカーの待機・隔離機関の短縮状況】

・PCR検査・抗原検査で4日目、5日目に陰性であること

・症状がないこと

社会機能を維持するためとはいえ、短縮されたことにより今までの定義であれば濃厚接触者だった状態で働きに出ることは心身共に負担がかかります。「もし自分も感染していたら出勤することで周りに感染させてしまうのではないか?」という不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

「人手が足りないから濃厚接触者を早く働けるようにする」という制度は、人材確保の面では重要なことではありますが、実際に短縮によって不安を抱えながら職場に戻る方への配慮が、企業側にも必要になってきます。

今回のまとめ

感染リスクがある中、現場で働き続けるエッセンシャルワーカー。各国首脳が相次いでエッセンシャルワーカーの方々に対して敬意を表したり、日本でも医療従事者への感謝を込めてブルーインパルスを飛ばしたこと等が話題となり、その職務の重要性も一層注目されるようになりました。

しかし使命感だけで仕事はできません。心身の健康に対する配慮や待遇について雇用側や社会の仕組を変えなければいけない部分もあるのではないでしょうか。

換気や消毒など、基本的な感染対策はもちろん、雇用側としては人員の十分な確保も早急に取り組まなければならない課題です。また、従業員の方が安心して長く働ける環境や福利厚生制度は整っていますか?民間の保険会社の「労災の上乗せ保険」では、従業員の万が一のケガはもちろん、病気による入院、働けない間の所得補償に備えることも可能です。先行き不透明な中、雇用側も従業員側も安心して仕事を続けられる体制を準備しておきたいですね。

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