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巨大地震への備えに損害保険を活用しよう!

巨大地震への備えに損害保険を活用しよう!

令和6年8月8日に発生した日向灘を震源としたマグニチュ-ド7.1の地震は、西北西・東南東方向に圧力軸をもつ逆断層型で、南海トラフ地震の想定震源域内における陸のプレートとフィリピン海プレートの境界の一部がずれ動いたことにより発生したモーメントマグニチュード7.0※の地震と評価されました(気象庁発表資料)。今回の地震では、聞きなれない「巨大地震注意」情報に戸惑ったという方も多かったのではないでしょうか?高確率で発生が予測されている南海トラフ地震における「半割れ」と「南海トラフ地震臨時情報」について、今一度おさらいしておきたいと思います。

※モーメントマグニチュードとは、震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュードで、気象庁が地震情報等で発表しているマグニチュードとは異なる値になる場合があります。

【目次】

1. 南海トラフの「半割れ」とは

2. 南海トラフ地震臨時情報とは

3.今回のまとめ

 

南海トラフの「半割れ」とは

南海トラフの「半割れ」とは、南海トラフ地震の想定震源域の片方で巨大地震が時間差で発生するケースです。「半割れ」により想定される地震動・津波の状況は、西側で発生した場合も東側で発生した場合も最大クラスの地震が発生した場合と同程度の揺れ・津波となるとされており、揺れの範囲は震源域付近を中心とした地域になる一方、津波については広範囲に及びます。南海トラフ沿いでは、1854年の安政東海地震・安政南海地震が約32時間の間隔を置いて発生した事例や、1944年の昭和東南海地震・1946年の昭和南海地震が約2年間の間隔を置いて発生した事例など、時間差で巨大地震が発生した事例が知られています。南海トラフ沿いの8事例の大規模地震のうち、少なくとも5事例は東側・西側の両領域がほぼ同時若しくは時間差をもって破壊しています。同様の事象が発生する可能性があることから、南海トラフ沿いで地震が発生した場合にはこの「半割れ」に対して特に注意が必要となるのです。

※内閣府「防災情報のページ 南海トラフ地震情報が発表されたら!」より

南海トラフ地震臨時情報とは

8月8日に発生した地震では、「半割れ」の可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられたことで南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。発表後、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されなかったこと、地震の発生から1週間経過したことから、15日の17時をもって、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府としての「特別な注意の呼びかけ」は終了しました。この南海トラフ地震臨時情報とは、南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合等に気象庁から発表される情報です。気象庁において、マグニチュード6.8以上の地震等の異常な現象を観測した後、5~30分後にまず南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表されます。その後、「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の臨時会合における調査結果を受けて、該当するキーワードを付した臨時情報が発表されます。政府や自治体からキーワードに応じた防災対応が呼びかけられますので、呼びかけの内容に応じた防災対応をとる必要があるのです。

今回の臨時情報に該当するキ-ワ-ド「巨大地震注意は、

南海トラフ地震の想定震源域内のプレ-ト境界においてM7.0以上、M8.0未満の地震が発生したと評価した場合
想定震源域のプレ-ト境界以外や、想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲でM7.0以上の地震が発生したと評価した場合
ひずみ計等で有意な変化として捉えられる、短い期間にプレ-ト境界の固着状態が明らかに変化しているような通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合

に発表されるものです。いざという時に慌てることがないよう、「半割れ」や「南海トラフ地震臨時情報」についての知識も深めておく必要があるのではないでしょうか。

※内閣府「防災情報のページ 南海トラフ地震情報が発表されたら!」より

今回のまとめ

地震はいつどこで発生してもおかしくはないと分かっているのに具体的な対策や備えが出来ていない、という方がまだまだ多いというのが現状です。「想定外」の自然災害が日常的に発生している今、ご自身やご家族、会社や従業員の皆さまを守るために経営者の皆さまからも情報を発信していく必要がありそうですね。地震に対応可能な保険商品は火災保険だけではありません。地震によるご自身やご家族のおケガは傷害保険の特約で、役員としてのご自身のおケガや従業員のおケガには経営者保険や労災上乗せ保険の特約で備えることが可能です。また、防災協定に基づく災害復旧工事中に地震に見舞われたことで発生した対人・対物事故についても通常の賠償責任保険に特約を付帯することで対応可能となる商品を取り扱っている、自動車保険の車両保険では補償されない地震によるお車の全損時についても一時金が支払われる特約を付帯することで備えることが可能な商品を取り扱っているといった保険会社もございます。特に経営者の皆さまには、上記に加えて火災保険においても地震による建物や設備・商品の損害だけでなく、休業時の利益損害を補償する特約を付帯することで損害を最小限に抑え、早期に事業を再開できるように準備しておくことをお勧めします。地震におけるリスク対策について気になることがありましたら、お近くの保険代理店までお気軽にご相談ください。

 

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