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運転者も歩行者もともに歩み寄り自動車事故をなくそう

運転者も歩行者もともに歩み寄り自動車事故をなくそう

2022年にはいり、歩行者に対する取り締まりが強化されてきています。これまで日本では歩行者を「交通弱者」とみていましたが、「何がおころうと自動車側が悪い」との合意は、近年の歩行者事故とその違反者の増加によって変わってきています。近年では交通弱者である歩行者の過失割合の高い事故も頻発しているので注意が必要です。

【目次】

1.警視庁のよびかけ「なくそう歩行者事故」とは

2.歩行者を起因とする事故の問題化とは

3.今回のまとめ

 

警視庁のよびかけ「なくそう歩行者事故」とは

警視庁も「なくそう歩行者事故」として歩行者側に向けて呼びかけをおこなっています。「2021年中に交通事故で亡くなられた方を状態別で見ると、全国・都内ともに歩行中の割合が最も高くなっています。特に都内では歩行中が約47.4%と全国よりも高い割合になっています」「都内で歩行中に亡くなられた方は63人で、そのうち半分以上の40人が65歳以上の方でした」2008(平成20)年ごろから、すでに交通事故の死者数は歩行中が最も多い、もしくはそれに準ずる数になっています。もちろん交通と広義にくくれば歩行者の方が圧倒的に多く、2000年以降の高齢化社会などを鑑みると更なる現状よりも悪化していく予想となっています。実際、2021年の交通死亡事故の原因(警視庁2022年4月19日)を見ると、歩行者側に信号無視、横断違反等の違反があるものが約65.1%、事故類型別では道路横断中の事故が約61.9%となった。

歩行者を起因とする事故の問題化とは

歩行者も自動車運転者と同じように、道路交通法は守らなければなりません。道路交通法では「歩行者の通行方法」として、次のように定められています。

第十条 歩行者は、歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯(次項及び次条において「歩道等」という。)と車道の区別のない道路においては、道路の右側端に寄って通行しなければならない。ただし、道路の右側端を通行することがきけんであるときその他やむを得ないときは、道路の左側端に寄って通行することができる。

2 歩行者は、歩道等と車道の区別のある道路においては、次の各号に掲げる場合を除き、歩道等を通行しなければならない。

一 車道を横断するとき。

二 道路工事等のため歩道等を通行することができないとき、その他やむを得ないとき。

3 前項の規定により歩道を通行する歩行者は、第六十三条の四第二項に規定する普通自転車通行指定部分があるときは、当該普通自転車通行指定部分をできるだけ避けてつうこうするように努めなけれればならない。

また、「横断の方法」および「横断の禁止の場所」は次のように定められています。

第十二条 歩行者は、道路を横断しようとするときは、横断歩道がある場所の附近においては、その横断歩道によって道路を横断しなければならない。

2 歩行者は、交差点において道路標識等により斜めに道路を横断することができることとされている場合を除き、斜めに道路を横断してはならない。

第十三条 歩行者は、車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない。ただし、横断歩道によって道路を横断するとき、又は信号機の表示する信号若しくは警察官等の手信号等に従って道路を横断するときは、この限りでない。

2 歩行者は、道路標識等によりその横断が禁止されている道路の部分においては、道路を横断してはならない。

 

信号無視や斜め横断は2万円以下の罰金か科料となりますが、現実ですとこれまで自動車やバイクのように積極的に取り締まられることは少ないものでした。しかし、昨今の歩行者を起因とする事故の問題化によって、より重い過失割合となるケースもでてきています。

歩行者に求められる義務と責任とは

例をあげますと2021年の高知市のケースでは、子供をだいたまま片側2車線の直線道路で赤信号を無視して渡った歩行者の男性と、バイクを運転していた男性が接触。バイクの男性は重症で、警察は歩行者の男性を重過失傷害容疑で書類送検しました。歩行者優先が大前提ではありますが、もはや交通弱者としてなんでもかんでも許される時代ではなくなったようです。また、道路交通法上の違反ではありませんが、大音量で音楽などをイヤホンで聴きながら車やバイクに接触する歩行者も増えています。東京消防庁によると2020年までの5年間で196人、その中の8割超が歩行者で、意外なことにこうした事案となると悪者とされる自転車は2割未満となっています。また、いわゆる「歩きスマホ」も同様に、こちらは地域によっては条例で定められていますが、実際は野放しとなっており、こうした個々の歩行者のモラルに委ねたがゆえの事故もまた、歩行者に対する取り締まりの強化につながっていると言えます。※Merkmal記事参照

今回のまとめ

特に横断歩道を渡るときは3つのチェックで安全に!ということで警視庁は呼びかけています。

・車が来ていないかチェック

横断歩道を渡る前に左右から車が来ていないか確認しましょう

・車が止まったかチェック

横断歩道を渡る前に車がきちんと止まったか確認しましょう

・横断中も車をチェック

横断歩道を渡っている間も左右から車が来ないか確認しましょう

歩行者としても運転者としても歩みよりの精神で注意が必要です。また自動車保険や傷害保険などの備えも忘れずに行っておきましょう。

 

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