お知らせ・コラム
若手社員の『心のサイン』に気づくために

近年、若手社員のメンタルヘルス不調による休職・離職が増えていると指摘されています。厚生労働省や企業の調査でも、特に20代の正社員を中心にメンタル不調を経験する割合が増加していることが明らかになっています。この10年ほどでメンタルヘルス対策はむしろ強化されてきたはずですが、なぜ今20代若手のメンタルヘルス不調が増えているのでしょうか。
【目次】
1.メンタルヘルス不調
2.若手へのサポート
3.今回のまとめ
メンタルヘルス不調
現在正規雇用者のメンタルヘルス不調経験者[性年代別、過去3年以内]
若手のメンタルヘルス不調の要因
【若手特有のメンタルヘルス不調の実態】
調査データによると、20代正社員の 5人に1人 が過去3年以内にメンタルヘルス不調を経験しています。また、20代のメンタル不調者では以下のような深刻な状況も見られます。
退職率:3人に1人が退職
休職率:5人に1人が休職
職場に相談できない率:2人に1人が不調を相談できずに抱え込む
このデータからも、若手社員にとってメンタルヘルスの課題が大きな障壁となっていることが分かります。
【若手に特有の要因とは?】
データを掘り下げると、若手社員のメンタル不調には「就業意識」と「就業環境」の2つの側面に特徴的な要因があることがわかります。
[就業意識の特徴]
拒否回避志向が強く、叱責を苦手とする(保護的な教育環境で育った影響)
キャリア不安を抱え、将来に対して漠然とした恐怖を感じる
[就業環境の特徴]
デジタル端末の長時間使用による疲労感(特にテレワーク・デスクワークが多い)
テレワーク下の孤独感が増し、相談できる相手がいない
これらの要因が重なることで、若手社員の心の負担が大きくなっているのです。
拒否回避志向[年代別]
[年代別データから見える20代の特徴]
さらに、年代別データを見ると、20代特有の心理的傾向も明確になっています。
人目を気にする:20代が最も高く、周囲の評価に敏感
失敗への恐れ:失敗がキャリアの終わりにつながるという思い込み
怒られたくない:ミスを指摘されることへの強い拒否感
対立回避:異なる意見を持つ人と関わりたくない傾向
このような傾向は他の世代よりも顕著であり、若手社員が「失敗を恐れ、叱責を避ける」ことで、さらにメンタルヘルスの悪化につながっている可能性が考えられます。
若手へのサポート
【若手社員のメンタルヘルスを守るために】
では、企業や上司はどのようにサポートすればいいのでしょうか?具体的な対策をいくつか提案します。
1.フィードバックの伝え方を工夫する
ミスを指摘する際は、責めるのではなく「改善点を一緒に考える」という姿勢を示す
2.心理的安全性を確保する
「失敗しても大丈夫」「相談しても評価が下がらない」という文化を作る
3.孤独感を減らす取り組みを行う
テレワークでも雑談の場やコミュニケーションの機会を増やし、つながりを感じられる環境作りを推進
4.キャリアの不安に寄り添う
「これからどうなりたいか?」を定期的に話し合い、長期的な成長を一緒に考える
【損害保険を活用したメンタルヘルス対策】
企業が若手社員のメンタルヘルスケアを強化するために、損害保険を活用する方法も効果的です。
[メンタルヘルスケアプログラムを組み込んだ保険]
カウンセリングや専門医療サービスを迅速に受けられる
休職や復職支援をサポートするプランも選べる
[福利厚生としてのメンタルヘルスケア支援保険]
若手社員自身が気軽に利用できるメンタルサポート窓口を提供
心理的負担軽減を目的としたセルフケアプログラムの提供
[万が一の休職・離職時の経済的保障]
休職中の収入補填や再就職支援を含む保険を導入することで、金銭的な不安を軽減
損害保険をうまく取り入れることで、企業と社員双方にとって安心できる環境づくりを実現できるのです。
今回のまとめ
若手社員のメンタルヘルス不調は、「本人の問題」ではなく「環境との相互作用」で生じるものです。データを基に背景を理解し、企業側が適切なサポートを提供することで、若手が安心して力を発揮できる職場を作ることができます。
さらに、損害保険を活用した包括的なサポートを導入することで、若手だけでなく社員みんなの不安を取り除き、企業全体の安定性も向上させられるでしょう。
若手社員が「失敗を恐れず、相談できる職場」を目指して、今できることから始めていきましょう。
※画像出所:パーソル総合研究所(若手従業員のメンタルヘルス不調についての定量調査)
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