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ヒューマンエラーを減らす取り組みとは

ヒューマンエラーを減らす取り組みとは

多くの事業場でハード面での改善が進み、不安全な設備が原因の労働災害が減少してきました。残る労働災害の発生原因は、ヒューマンエラーによるものと言われています。いくら注意をしていても、人間はミスをしてしまうものです。エラーをするのは「悪」ではなく、人間の持っている特性なのだと理解して、対策をすすめることが重要です。

 

【目次】

1.メカニズムを知って対策を

2.「はずだ」「慣れ」「焦り」に気を付けて

4.今回のまとめ

 

メカニズムを知って対策を

第14次労働災害防止計画では、労働者の作業行動に起因する労働災害防止対策の推進を掲げており、行動災害の原因にはヒューマンエラーが大きく関係しています。笑って済ませられる程度のミスならともかく、ケガや命にかかわることとなると深刻です。特に工場や建設現場などでは、常に危険と隣合わせの状況です。職場で作業中に起きるエラーは、とりかえしのつかない事故や災害に結び付きかねません。ミスが起きることはありうる、けれど、人間はなぜエラーをするのか、そのメカニズムを知っておくことも大切です。 労働安全衛生総合研究所では、ヒューマンエラーの要因を以下の12に分類しています。

  • 場面行動
  • 近道・省略行動
  • 不注意
  • 危険軽視
  • 無知、未経験、慣れ
  • 集団欠陥
  • パニック
  • 錯覚
  • 疲労・体力低下
  • コミュニケーションエラー
  • 単調による意識低下
  • 高齢者の心身機能低下

「はずだ」「慣れ」「焦り」に気を付けて

「このくらいでいいだろう」「いつも作業しているからわかっているはずだ」。このように現場で作業する際に「~だろう」「はずだ」という思いこみで指示・指導を怠っていませんか?管理監督者が起こしてしまいそうな、いかにもありがちなヒューマンエラーといえます。「それぐらいはできるだろう」「前も注意したはず」というのは、本人の思い込みにほかなりません。教えた、伝えたつもりでも、相手の受け止め方やその場の状況によって一方通行のままで終わっていることもあります。

自分の経験に固執しない

指示・伝達時のヒューマンエラーを防ぐには言葉の復唱、指差し呼称、相互注意などが対策として挙げられます。また、管理・監督者は自分の経験に固執し過ぎないように配慮したいものです。状況を白紙にしてから一から考える習慣をつける等、いつもと同じ方法でも状況によって再考することがエラー防止につながります。指示を受け取る側も、復唱や文書で確認するとよいでしょう。さらに作業手順書をきちんと読みこんでおくことも有効です。

毎日の繰り返しが慣れにつながる

「1メートルは、一命とる」。低い箇所からの墜落でも、打ちどころによっては命取りになりかねないという意味をもつ、安全講話などでおなじみの言葉です。毎日の繰り返しの行動のなかで問題のない状態が続くと、「このくらいなら大丈夫だろう」と妙な自信がつきます。「高所作業でも一時的なら安全帯を使用しなくてもいいだろう」とルールを破る等、問題行動を改めようという気持ちがなくなることがあります。危機を感じる能力が鈍くならないように、また作業や現場を甘く見ることのないように、緊張感を維持しながら仕事をしましょう。

焦りは判断を狂わせる

仕事には納期があります。商品を納める時期を守ることは、会社の今後の信用にもかかわってくるため、顧客から注文を受けたのであれば、納期が遅れるということは避けたいものです。しかし例えば建設業なら、天候の影響などで工期が延びることがあります。そして遅れを取り戻そうとして進捗を急ぐことになります。このような時期にこそ「焦り」によるヒューマンエラーに注意したいものです。仕事をなんとか間に合わせなければという考えに頭が支配されると、正常な判断力や意思決定する機能が狂い、焦りによるミスが誘発されます。焦りの雰囲気が全体に広がると、組織そのものが安全軽視に陥る「集団欠陥」状態になり、歯止めがきかなくなります。このような状態になると、お互いに注意しづらい雰囲気が現場を覆ってしまい、なかなか立ち止まって考えることができなくなるものです。しかし一度ブレーキをかけて立ち止まって考えてみることが大切です。一呼吸おいて、正しい方向に軌道修正することは、労働災害を防ぐことになるのではないでしょうか。

今回のまとめ

ヒューマンエラーの防止には危険予知活動、ヒヤリハット活動、災害事例の活用などと共に、ひとりひとりの危険に対する感受性を向上させることが目的です。また設備や作業環境の改善の一例としてAIやDX化による属人化の解消や、万が一ミスをしてもケガをしないような仕組みを整えることも重要です。さらに事故の無い職場とするには、整理や美化も欠かせません。通路にものを置かない、必要なものはすぐ取り出せるようにしておくなど、働く環境に気を配ることで、自然と規律正しい行動を取るようになります。ヒューマンエラーは起こるものであるという認識をベースに、改善策を社内一丸となって考え行動すること、また起こってしまった事故によるケガや病気に対して会社としてできる備えをしておくことにより、事故やミスの少ない企業風土を育てていきましょう。

 

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