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高年齢者労働者の安全と健康確保

高年齢者労働者の安全と健康確保

厚生労働省では、毎年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表しています。集計結果の主なポイントとともに、高齢者労働者の安全と健康確保について改めて確認しておきましょう。

【目次】

1.集計結果の主なポイント

2.高年齢労働者の安全と健康確保

3 .  今回のまとめ

 

集計結果のポイント

「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では、高年齢者が年齢に関わりなく働き続けることができる「生涯現役社会の実現」を目指して、企業に「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」(高年齢者雇用確保措置)のいずれかの措置を65歳まで講じるよう義務づけています。令和3年4月1日からは70歳までを対象として「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」という雇用による措置や「業務委託契約を締結する制度の導入」、「社会貢献事業に従事できる制度の導入」(高年齢者就業確保措置)という雇用以外の措置のいずれかの措置を講じるように努めることがさらに義務づけられました。集計結果は、従業員21人以上の企業235,875社からの報告に基づき、このような高年齢者の雇用等に関する措置について、令和4年6月1日時点での企業における実施状況等がまとめられています。

≪65歳までの高年齢者雇用確保措置実施済み企業の状況≫

65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業⇒235,620社(99.9%)

中小企業⇒99.9%(0.2ポイント増)

・大企業⇒99.9%(変動なし)

65歳定年企業⇒52,418社(22.2%)

・中小企業⇒22.8%(1.1ポイント増)

・大企業⇒15.3%(1.6ポイント増)

≪66歳以上まで働ける制度のある企業の状況≫

70歳までの高年齢者就業確保措置実施済み企業⇒65,782社(27.9%)

中小企業⇒28.5%(2.3ポイント増)

・大企業⇒20.4%(2.6ポイント増)

66歳以上まで働ける制度のある企業⇒95,994社(40.7%)

中小企業⇒41.0%(2.3ポイント増)

・大企業⇒37.1%(3.0ポイント増)

70歳以上まで働ける制度のある企業⇒92,118社(39.1%)

中小企業⇒39.4%(2.4ポイント増)

・大企業⇒35.1%(3.0ポイント増)

定年制の廃止企業⇒9,248社(3.9%)

中小企業⇒4.2%(変動なし)

・大企業⇒0.6%(変動なし)

※従業員21人~300人規模を「中小企業」、301人以上規模を「大企業」として集計

高年齢労働者の安全と健康確保

働く高齢者は増えており、60歳以上の雇用者数は過去10年間で1.5倍に増加しています。それに伴い、労働災害による死傷者数では60歳以上の労働者が占める割合も26%(2018年)で増加傾向にあります。高齢者は身体機能が低下すること等により、若年層に比べ労働災害の発生率が高く、休業も長期化しやすいことが分かっています。体力に自信がない人、仕事に慣れていない人を含めたすべての働く人の労働災害防止を図るため、職場環境改善の取組が重要視されており、厚生労働省でも令和2年3月に「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」が策定されています。ガイドラインでは高齢者を現に使用している、またこれから使用する予定の事業者と労働者に求められる取組みが具体的に示されています。

≪事業者に求められる事項≫

『高年齢労働者の就労状況や業務の内容等の実情に応じ、国や関係団体等による支援も活用して、実施可能な労働災害防止対策に積極的に取り組むように努める』

  • 安全衛生管理体制の確立
  • 職場環境の改善
  • 高年齢労働者の健康や体力の状況の把握
  • 高年齢労働者の健康や体力の状況に応じた対応
  • 安全衛生教育

≪労働者に求められる事項≫

『生涯にわたり健康で長く活躍できるようにするために事業者が実施する取り組みに協力するとともに、自己の健康を守るための努力の重要性を理解し、自らの健康づくりに積極的に取り組む』

自らの身体機能の変化が労働災害リスクにつながり得ることを理解し、労使の協力の下で実情に応じて健康状況の把握や体力の維持管理、定期健康診断の受診などの取組みを進める

今回のまとめ

労働者の高齢化は、ほとんどの企業に当てはまると言えるのではないでしょうか?ケガや病気のリスクは高齢者に限ったものではありませんが、労働災害発生率は若年層に比べ高年齢層で相対的に高くなり、「転倒災害」「墜落・転落災害」の発生率は若年層に比べ高く、女性で顕著となっています。実際に最近は脚立からの転落による事故が急増しています。事故を未然に防ぐための注意喚起を継続していくとともに、従業員の健康を守るための制度の導入も有効です。働く労働者にとって、

・業務災害補償制度

・疾病見舞金制度

・健康やメンタルヘルス、生活習慣病の重症化予防サポ-ト等の各種健康相談窓口

といった福利厚生制度が充実している企業は魅力的に感じるのではないでしょうか。職場環境・規定の整備に加えて、病気による治療費の負担や、休職による収入減をサポートする「見舞金制度」や従業員が健康を保ち、より長く活躍できる「仕組み」(健康サポートサービス)の導入など治療と仕事の両立を支援する制度は損害保険で備えることが可能です。高齢者労働者の安全と健康確保対策について気になる方は、お近くの保険代理店までお気軽にご相談ください。

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