お知らせ・コラム
事故防止にも繋がる「コーチング」を学ぼう
自宅近くの工事現場から、毎日大きな怒鳴り声が聞こえてきます。工事現場では、一歩間違えれば大きな事故に繋がってしまう危険性もありますのでついつい声が大きくなってしまう事も理解できますが、聞いている方はあまり気分の良いものではありません。ましてや毎日、怒鳴られている作業員は嫌な気持ちで作業していると思います。作業工程や安全指示を伝えるのに、怒鳴る必要性があるのでしょうか?時には強くいうことも必要でしょうが、普段は相手に伝わりやすく理解しやすいコミュニケーションを行う必要性があると思います。指示を上手くだすために、「コーチング」を学ぶ方も増えてきています。今回は、事故防止や作業効率アップのための「コーチング」について触れていきたいと思います。
【目次】
1.指示を上手く伝えるために考える3つのこと
2.コーチングとは
3.今回のまとめ
指示を上手く伝えるために考える3つのこと
安全指示を伝えるということは、あなたが伝える指示の内容を相手が理解して、さらに相手がその指示に基づいて行動するまでの流れを完成される必要があります。そうしなければ、現場で労働災害が発生し、人の命が危険にさらされるおそれが生じてしまいます。
・指示を上手く伝えるために考える3つのこと
指示を上手く伝えるために「自分自身のこと」「相手のこと」「伝達方法」の3つのことを考える必要があります。
・自分自身のこと
指示を上手く伝えるためには、その場を仕切って指示を伝える「あなた自身」が考えるべきこと実践すべきことがあります
・相手のこと
指示は「伝えたら終わり」ではありません。あなたが指示した内容を相手が理解して行動に移さなければ、指示が伝わったことにはなりません。そのためには、相手のことを理解する必要があります。また、相手との良好な人間関係を築くことが必要になってきます。
・伝達方法
指示といっても、あなたから相手に「一方的に」与えるだけでは上手くいきません。単なる一方通行ではなく、指示を相手とのコミュニケーションの一環として捉え有効となる伝達方法を見出す必要があります。
指示を上手く伝えるということは、「伝えるあなた」が適切な「伝達方法」を用いて「伝えられる相手」との意思の疎通を完成させることであると理解する必要があります。
そして相手に行動するきっかけを与えて、その行動をフォローしていくことが大切です。このように相手を導いていくためには、コーチングという手法が有効です
コーチングとは
「コーチ」というと、スポーツのコーチが想像されますが、まさにそのコーチが実施すべきことをまとめたものがコーチングです。指示においては、指示を出すあなたがコーチになって指示を受ける人がとる正しい行動を導かなければなりません。コーチングを一言でいうと次のようになります。「あなたと相手が会話を重ね、相手に目標達成に必要な能力、知識、意識などを備えさせ、目標達成に向けた行動を促していくもの」となります。
・「教える」から「自発的な行動を促す」へ
コーチングの手法を導入することにより、日々、あなたが実践しているKY活動や作業打ち合わせにおいて、従来のような安全指示を一方的に伝えることによる「教える」という内容のものから、あなたから指示を伝える相手の「自発的な行動を促す」という内容のものに変えることが可能になります。
☆相手自身に気づかせるテクニックを
・相手への質問の仕方が重要 質問と答えのやりとりを通じて行動を具体化していく
①相手の持っている情報、知識、技量、安全意識等を把握する
②相手にも自分が持っている情報、知識等を気づかせる
③目標達成に必要な情報、知識等を把握する
④どんな行動をするべきか決定する
相手への質問を通じ、あなたの伝えたいことを相手自身に気づかせるようなテクニックが求められます。また、従来の安全意識を伝える際に用いられてきた、イラスト、図面、写真などに加えてスマートフォンやタブレット端末を使用し情報の「見える化(イメージ化)」と「共有」を行いましょう。
相手の話を「聞く」のが基本
コーチングの基本は「相手の話をきくこと」です。言い換えると相手に話してもらうことにより、相手自らが積極的に考えたり行動したりすることを促します。どのようにして相手の話を聞きだすのか?相手に話をさせるのか?それを可能にするのが質問です。あなたからの質問と相手からの回答を積み重ねることにより、相手の持っている情報、知識、技量、安全意識などを把握し相手自身にも気づかせます。そして目標を達成するためには、どのような情報、知識が必要でどのように行動すべきか具体化させていきます。逆に言うと、あなたから一方的に指示を伝えるだけでは、相手は自ら考えることも行動することもしないおそれがあります。このため、「相手の話を聞く」「相手にしゃべってもらう」ことが基本になります。そうするためには「あなたからの質問」がカギを握っていると考えましょう。
今回のまとめ
上司や先輩から厳しく叱られながら仕事を覚えた方も多いと思いますが、同じやり方だと新しい人がすぐやめてしまったり、なかなか思うように育たない事も多いと思います。また厳しい指導がパワハラと捉えられてしまう事もあります。管理職や指導を担当する社員がコーチングを勉強することにより、社員が前向きに仕事に取り組むようになり、さらに社内でのパワハラに代表される様々な雇用トラブルのリスクも軽減されると思います。
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