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建設業の安全大会は法律で義務付けられている?コロナ禍における開催方法とは
建設業に携わるかたであれば、安全に対しての教育がいかに大事かということは十重承知かと思います。その教育の場として、建設業では各企業で年に1度安全大会が開催されます。しかしコロナ禍の状況ではそれも延期になったりと通常のように開催できないことがほとんどです。今回は、安全大会についての意義や必要性またコロナ禍における開催についての工夫について取り上げていきます。
【目次】
1.建設業の安全大会は何のために行うのか
2.コロナ禍における安全大会開催について
3.今回のまとめ
建設業の安全大会は何のために行うのか
安全大会は労働災害が起きる可能性が非常に高い建設業においては、1年に1度、安全の重要性を再確認ができる場であり、労働安全衛生法の「安全衛生教育」の一貫として重要な位置づけだと言えます。
建設現場や工事現場においての作業は、以下の災害や事故が発生する可能性があります。
①高所作業による転落事故
②地下作業による落盤事故
③頭上からの建築資材の落下・衝突事故
④建設作業用機械による巻き込まれ・切断事故
⑤工事車両の走行による事故
⑥屋外作業による飛来物体の衝突事故
⑦建設中の建物・工作物の倒壊・火災事故
⑧建設用塗料・化学品による爆発・火災事故
⑨屋外作業における熱中症リスク
⑩屋外作業における感染症リスク
以上です。様々なリスクが潜んでいますが、これはなにも建設業だけにとどまらず、製造業をはじめ他の業種においても発生していますが、全業種に占める建設業の労働災害の割合は非常に高い状況となります。そんなこともあり、労働安全衛生法では、労働災害をいかに防いで、労働者の安全と健康を守ること。職場や作業場における安全衛生管理体制の充実や労働者の危険、健康障害を防止するための措置。快適な職場の環境を作るための措置などについて定められています。その中では、職場の安全管理者や衛生管理者、労働者などに対して行うべき労働安全衛生にかかる様々な教育、訓練について規定があります。こういった安全衛生にかかわる教育や訓練は「労働安全衛生教育」と呼ばれ、労働安全衛生法のなかでも主要な要素となっています。しかしながら、今回取り上げています”安全大会”については労働安全衛生法の中に具体的に定められているものではありません。法律で定められていないから教育しなくても大丈夫だ、という認識ではなく、安全大会は労働者の安全衛生に関する知識を深め、安全意識を高める非常に重要な役割として建設業界ではとくに従来から労働安全衛生教育の一環として開催されてきた経緯があります。
コロナ禍における安全大会開催について「工夫して出来ることをしていきましょう」
上記のように職場の安全に対する意識を高め、労働災害を防ぐ目的で行われる安全大会ですが、新型コロナウイルスが流行する中では従来通りの開催が難しくなってきています。そんななかで工夫を凝らして安全大会を開催する取り組みもでてきています。それがオンラインによる安全大会の開催です。オンラインであれば感染リスクを避け、安全に教育をすることが可能です。オンラインによる安全大会については3つのメリットがあります。
①参加者全員がPCやスマートフォン、タブレットなどでオンラインで繋がるため、リアルで会う必要がないため3密を回避できる
②会場費や講師の交通費などの経費の削減が可能
③参加者はカメラ付きのPC、スマートフォンがあればネットからどこでも開催に参加できる
以上のメリットがあります。
または、一部をオンラインに変え、参加人数を減らしておこなったり工夫して開催するといったことも新しいやり方です。
【労災が起きないように未然に防ぐ安全大会と労災が起きてしまった際の任意労災保険を用意しましょう】
労働者の安全意識を高めるためのきっかけとなる安全大会も重要ですが、万一の際の労災が起きてしまった場合、政府労災だけですと足りないケースも多々ございます。その際の補填として使用者賠償責任特約付の労災の上乗せ保険(任意労災保険)を用意しましょう。近年の民間の保険会社による業務災害保険であれば、地震により業務中にケガをしてしまった際や暑さで熱中症になってしまったケースなどに対応できるものもございます。業務上疾病などにも備えつつ、企業として万全な体制を整えていくことが安心して作業をするうえで良いお守りとなってくれることでしょう。
今回のまとめ
正確に言いますと、安全大会は法律で定められているわけではございませんが、工事現場で優先すべき安全についての知識と意識作りのためにおこなう決起集会となり、現場での悲しい労災事故を防ぐためにも必要です。安全大会は、建設会社が協力会社や下請け業者などを集めて時間とお金をかけて行うものです。現在のコロナ禍においても工夫して年に1度程度参加し、有益な情報を得て現場での安全性を高めていきましょう。
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