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賠償・業務災害保険で会社を守る。178万円の壁に潜む「見えない賠償リスク」

賠償・業務災害保険で会社を守る。178万円の壁に潜む「見えない賠償リスク」

最近、「178万円の壁」という言葉をニュースで見かけることが増えたと思います。長い間、パート・アルバイトの就業調整の基準とされてきた103万円の壁(現在は160万円)が大きく引き上げられる可能性があるという話は、人手不足に悩む経営者にとっても、収入を増やしたい従業員にとっても、歓迎すべきニュースのように映ります。「税金がかからないなら、もっと働いてもらえる」「これで人手不足も少しは解消するのではないか」そう感じている経営者の方も多いのではないでしょうか。しかし、よく見てみるとそこには見過ごされがちな “もう一つの壁”があります。それが「社会保険の壁」です。

 

【目次】

1. 社会保険は別ルール

2. 兼業・副業時代に増える使用者責任のリスク

3.今回のまとめ

 

1.社会保険は別ルール

最近話題となっている「178万円の壁」は、あくまで所得税の話です。控除額を拡大し、税負担を軽くすることで、働く人の手取りを増やそうという政策的な議論です。一方で、私たちの生活や企業経営の基盤でもある社会保険(健康保険・厚生年金)のルールは、基本的に変わっていません。現在、従業員数51人以上の企業では、

週20時間以上
月額賃金8.8万円以上(年収約106万円)

という条件を満たすと、社会保険への加入が義務づけられます。また、企業規模に関係なく、年収130万円を超えると、配偶者などの扶養を外れて自ら社会保険に加入する必要があります。

「178万円までは税金がかからない」=「負担が増えない」ではありません。

仮に従業員が「178万円まで非課税なら、170万円くらいまで働きたい」と希望した場合、税金はかからなくても、会社側には社会保険料の事業主負担という確実な固定費が発生します。従業員側も社会保険料が天引きされることで、思っていたほど手取りが増えないというギャップを感じやすくなります。税制だけを見て判断してしまうと、コスト増・不満の蓄積・労使間のすれ違いという形で、経営に静かな歪みが生まれていくのです。

2.兼業・副業時代に増える使用者責任のリスク

さらに状況を複雑にしているのが、兼業・副業の広がりです。一社あたりの勤務時間は短くても、複数社で働くことで、社会保険上の「二以上事業所勤務」に該当するケースが増えています。たとえば、

●A社で週15時間

● B社で週10時間

一見すると、どちらも短時間だから関係ないと思われがちですが、本人の申出により労働時間や報酬を合算して社会保険加入が判断されるケースが増えています。その結果「短時間雇用のつもりだったのに社会保険の手続きを求められた」という事態に直面する経営者も少なくありません。

社会保険はコストではなく、会社を守る防波堤

社会保険料の事業主負担は、決して軽いものではありません。しかし、リスク管理の観点から見ると、社会保険は会社を守るための一次防波堤でもあります。たとえば、従業員が病気やケガで長期休業を余儀なくされた場合。社会保険に加入していれば、健康保険から傷病手当金が支給されます。これは従業員本人を守る制度であると同時に、「会社がすべて面倒を見る」という状態を避けてくれる仕組みでもあります。もし、加入条件を満たしているにもかかわらず手続きを怠っていた場合、給付を受けられなかった従業員が、その責任を会社に求める可能性も否定できません。社会保険は、単なる義務ではなく将来の紛争を未然に防ぐための装置でもあるのです。しかし、社会保険に加入していれば、会社のリスク対策は万全というわけではありません。社会保険は、あくまで従業員本人の生活を支える制度であり、会社が負う法的責任や高額な賠償リスクまではカバーしてくれません。特に、178万円の壁を意識して労働時間が増え、兼業者が増えていく環境では、次のようなリスクが顕在化します。

安全配慮義務という重い責任

たとえ自社での勤務時間が短くても他社での疲労が蓄積した結果、自社の業務中に事故が起きた場合、「把握・配慮が不十分だった」と判断される可能性があります。

賠償額は数千万円から1億円超も

過労死や重度障害の場合、社会保険の給付だけでは到底足りず、差額を会社が賠償するケースも珍しくありません。

第三者への損害は完全に対象外

業務中の対人事故、顧客情報の漏洩など、第三者への賠償責任は、社会保険では一切守られません。

 

経営者には、税金と社会保険を混同せずに兼業者を含めた正しい労務管理を行うことと、社会保険ではカバーしきれないリスクに対して使用者賠償責任保険や業務災害保険で備えるという、二段構えの備えが求められています。これらはまた、経営者自身を守るための保険です。

3.今回のまとめ

最近の「178万円の壁」の議論を聞いていると、どうしても「税金がどうなるか」「社会保険料をどう抑えるか」という損得の話ばかりが目立ちます。でも、現場を預かる経営者の皆様に一番お伝えしたいのは「働く時間が増えるなら、リスクへの備えもアップデートが必要」ということです。なぜなら、社会保険と損害保険では、守るものが全く違うからです。

・社会保険(社保)は、「従業員の生活」を守るもの。病気やケガの時に役立ちますが、会社が訴えられた時の数千万円の賠償金までは払ってくれません。

・賠償・業務災害保険は、「会社そのもの」を守るもの。

「もっと働いてもらおう」と環境を整えるなら、万が一の時に会社が傾かないための備えもセットで用意しておく必要があります。「うちは社保に入っているから大丈夫」という思い込みが、一番怖いです。働き方が大きく変わろうとしている今だからこそ、まずは現状のリスクを整理することから始めてみませんか?

税金は税理士へ。

社会保険は社労士へ。

そして、その狭間にある「経営リスク」については、ぜひ保険代理店にご相談ください。

 

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