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建築工事の賠償保険の支払い事例や特約について

建築工事の賠償保険の支払い事例や特約について

新築の建設工事やリフォーム工事、塗装工事、防水工事など行う建設業を営むうえで、必須の保険となるのが賠償責任保険と任意労災保険になります。特に他人のモノを壊してしまった時や誤ってケガを負わせてしまった時の対人対物事故に対する賠償責任保険は、事業の規模を問わず加入しておく必要があります。なぜなら高額な賠償事故に発展してしまった場合に、弁償金の支払いのために会社が倒産してしまう危険性があるからです。また、賠償保険も年々進化しており、様々な特約を付帯する事により補償できる範囲も増えていきます。今回は、実際の支払い事例を基に賠償責任保険の内容について触れていきたいと思います。

【目次】

1.基本的な賠償事故の事例

2.特約によりカバーされた事故事例

3.今回のまとめ

 

基本的な賠償事故の事例

賠償責任保険の基本補償

業務遂行・施設危険や請負賠償など実際の工事中に起きた対人対物事故への賠償が基本的な補償となります。主に木造建築工事、リフォーム工事、塗装防水工事の事故事例を参考に補償内容を確認していきましょう。

工事中に発生した事故例

◎木造工事のリフォーム工事現場でベランダの鉄骨の溶接工事作業中に建物の板材から出火、居住者の家財に被害がおよび近隣に駐車中の車両にも燃えカスが付着してしまった。 被害額 9,512,167円

◎住宅新築工事現場で、塗料の防護シートに付着していた塗料が強風により飛散し、近隣の駐車場の車両19台を汚損してしまった 被害額 7,370,281円

◎3階建てアパート新築工事現場で、外壁を塗装するために足場を組む際に、誤って足場材を隣のマンションの壁に接触させてしまい破損させてしまった 被害額 1,186,850円

◎マンション屋上の防水改修工事現場で既存の防水シートをはがし、新しい防水シートを張る作業をしていたところ、雨天となった。養生不足により雨水が複数の部屋へ侵入し家財のクリーニング費用や仮住居の費用が発生してしまった 被害額 9,667,425円

◎防水工事現場で、工具を誤って落下させ、下に駐車場の車両中の他人の車両のフロントガラスを破損させてしまった 被害額 131,120円

工事中賠償保険では、自社の従業員はもちろん下請けが行った事故も補償範囲に含まれるので、下請けの塗装業者さんや足場屋さんが起こした事故も補償することが出来ます。元請業者が起こした事故は補償の対象外となります。

引き渡し後に発生した事故例

◎新築一戸建工事の引き渡し半年後に接着不良が原因で専門業者が設置したキッチンシンク下の内部の給水管が突然はずれ漏水が発生し建物・家財などに濡れ損害を生じさせてしまった  被害額 3,370,421円

 ◎カフェのリフォーム工事の引き渡し後に、オープンキッチンに設置した吊戸棚の接地面に補強を施さずに天井の石膏ボードにビス留めを行った。開店後に重さに耐えきれず戸棚ごと落下、床やシンク、食器等に破損が発生、来店客にもケガをさせてしまった 被害額 5,283,904円

◎マンション新築工事の引き渡し5年後に外壁タイルの一部が剥がれ落下。駐車場の車両に損害を与えた。さらに損壊した外壁の修理費用が発生してしまった 被害額 10,389,685円

 引き渡し後の事故に関しては、事故が発生した時に加入していた保険で対応する事故発生ベースでの対応が一般的です。

特約によりカバーされた事故例

賠償責任保険の基本的な補償では、工事中に発生した対人対物事故および、引き渡し後に発生した事故に対しては補償されます。しかし受託物(預かり品や支給資材、レンタル重機等)や自社の材料や建設途中の建物自体等を補償するためには特約の付帯が必要となりますので補償内容を確認して行きましょう。

受託物損壊担保特約(預かり品や受託物、リース品等の補償)

◎ビル建設工事現場で、契約者がリースしたクレーン車を契約者の下請企業の従業員が中間杭打工事で使用中にクレーン車のフックがブームにあたり破損させてしまった 被害額 9,443,817円

 ◎新築一戸建ての工事現場で元請から支給されたスライド式の門扉を設置する際、片方だけ固定して離れたところしばらくしてドアが倒れて破損してしまった 被害額 589,654円

 ◎新築アパート工事現場で、整地作業中に契約者がレンタルしたショベルカーで無理に山場を越えようとして転倒してしまい、ショベルカーを破損させてしまった 被害額 2,611,400円

 工事用物損害特約(自社の資材・材料や建築中の建物等の補償)

◎注文住宅建築現場で、前日に塗料を拭いたウエスを土嚢袋と一緒に捨てたため自然発火してしまい、建築中の建物が焼失してしまい、隣接建物等にも類焼してしまった 被害額421,606円

 ◎店舗の内装工事現場で自社調達の壁紙シートを貼ろうと持ち上げた際に誤って破ってしまった 被害額523,500円

 ◎照明工事のため、自社で仕入れた資材と元請けからの支給資材を工事現場に保管していたところ、強風の予報があるにも関わらず十分な養生・固定等を行わなかったために飛散し損壊させてしまった 被害額 8,991,564円

 現場内に高額な資材や材料、支給品等がある場合は、上記の特約もご検討しましょう

今回のまとめ

保険会社により、賠償保険の内容や特約の名称等は異なりますのでご加入の保険の内容は定期的に確認しておく必要があります。また多くの保険会社では特約がセットされているパッケージ商品が多いですが、必要な補償が抜けている可能性があるので疑問に思ったことや不安に思うことがあれば、保険の代理店や保険会社に迷わず質問しましょう。

 

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