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建設現場で三段構えの危険予知展開『労災ゼロを目指しましょう』

建設現場で三段構えの危険予知展開『労災ゼロを目指しましょう』

労働災害を防ぐためには、様々な場面で危険に対する注意を払い、不安全な状態、不安全な行動を改善する必要があります。ある長野県の総合建設業を営むM社では、「RAKY(リスクアセスメントKY活動)」「一人KY」「声かけ」の三段構えの危険予知運動で、労働災害を防ぐための網を多角的にかけています。ヒヤリハットを取り入れたRAKYではメンバー全員から意見を集めることでルール順守の気持ちを呼び起こし、さらに一人KYと声掛け運動によって、うっかり、ぼんやりによるケガから自分自身と仲間の安全を守り、労災をかぎりなくゼロに近づけていこうという試みをおこなっています。今回は、このM社が取り組んでいる「三段構えのKY活動」について詳しくみていきましょう。※安全スタッフ参照

【目次】

1.一の段 「RAKY」キーワードは全員参加

2.二の段 指さし、声出しで意識を引き上げる

3.三の段 仲間の危険を予知して「声かけ」の具体的なフレーズ

4.今回のまとめ

 

一の段、「RAKY」キーワードは全員参加

6年ほど前から「三段構えのKY活動」を展開しているこの会社では、従来から取り組んでいたリスクアセスメントKY、一人KY、声掛け運動を一つの運動にまとめ、危険予知活動の重要性を現場への普及定着を図っています。

【一の段  リスクアセスメントの手法を取り入れたKY活動 RAKYとは】

RAKYは以下のようにすすめます。まず職長を中心に、作業員全員で現場に潜む危険を洗い出します「どんな危険があると思いますか?」「その災害が起きる危険はどの程度ありますか?」「対策はどうしますか?」とメンバー全員の意見を聞きながら具体的な対策を決め、それを順守します。「材料切断時に丸鋸を使用して手や指を切断する。」「釘打機による手足の打ち抜き」など、その日の作業に潜む具体的な危険のポイントを各自が予想し、災害が発生する可能性・重大性を考慮したうえでリスクを低減する対策を決定する流れとなります。作業開始前の危険予知は職長が一人で進行するのではなく、作業員全員が参加して行うことが何より大切です。またこれらのリスクアセスメント危険予知活動の記録を取ることもとても大切です。これらの記録を毎日とっていく事は、あとで見返す際、職長のみならず、会社全体の財産となります。

二の段 指さし、声出しで意識を引き上げる

RAKYだけでは防ぎきれない危険をなくすために、二の段としておいたのが「一人KY」です。朝礼時のRAKYで決めた対策ですが、作業に集中していると、忘れてしまいがちです。そこで意識のステージをもう一段階引き上げるために、各人が作業に入る前の10秒程度で作業場所を指さし確認します。作業員には、1人KYでチェックする内容として、墜落や転落、物の落下、挟まれ、転倒など10項目をカードにして配布してあります。作業員はそれを使用しながら「上方よし」「足場手すりよし」「開口部養生よし」と指さし声出ししながら、気を引き締め直します。これによって、危険がないかの確認だけでなく、作業に入る前に一呼吸置くことによって思考、行動を切り替えることができ、うっかり、ぼんやりミスを防ぐ効果もあります。

三の段 仲間の危険を予知して声かけ

続く三の段では、自分だけでなく仲間への危険を予知して積極的に声掛けしていくことで労働災害を未然に防ぐ狙いがあります。

作業中に自分自身では気づかないヒューマンエラーがあったとしても、互いに声をかけて注意ができます。そしてたとえ他社の社員であったとしても同じ現場で働く作業員はみな仲間であるという考えのもと声掛けによる助け合いを推奨しています。

例えば「フルハーネス型の安全帯の使用ができていない」「クレーン作業中、つり荷の下に入っている」「足場の筋違をのぼっている。」などそういった状態や行動を見かけた時に、

「気を付けよう!」とお互いに声をかけあいます。

声掛けの具体的フレーズ例

どうでしょうか、皆さんの働いている現場で、こうした声掛けが、元請け、下請け等の会社の垣根をこえてできていますか?一度ご自分の会社が入っている作業現場の様子を改めて思い返してみるのもよいかもしれませんね。

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今回のまとめ

今回とりあげたM社では、危険予知活動以外にも作業手順書の作成と周知、5S活動、働き方改革などにも力を入れています。また毎月12日を「安全の日」と制定し、過去の痛ましい労働災害の記憶を風化させないよう、建設機械や、墜転落防止対策の見直し、点検や朝礼時の講話などを通じた啓蒙に努めています。これらの活動を通じ、始めたころと比べてかなり作業現場の雰囲気も変わってきたようです。あいさつを徹底し、不安な部分や危険な作業はお互い声を掛け合い、作業現場の整理整頓や清潔も保たれてきました。このような気持ちのよい職場環境においては労災事故を確実に減らすことができるでしょう。

しかし反面、どんなに気を付けていてもゼロ災害にするのは難しいという厳然とした事実もあります。おきてしまった労働災害に素早く対応することも、重要なリスクマネジメントです。

労災の上乗せ保険では、従業員の方のケガだけでなく、病気による入院、がん治療の医療費などをカバーしてくれる商品もあります。また、不幸にも、労災事故で従業員の方が亡くなってしまった場合、遺族から損害賠償請求訴訟をおこされる場合が少なくありません。

そのような場合に備え、損害賠償金や争訟費用、弁護士費用などをカバーしてくれる使用者賠償責任補償特約をつけておけば安心です。

KY活動の見直しと共に、保険などをうまく活用してリスクに備えることが重要です。どんな補償が必要なのかを聞いてみたいという方は、ぜひお近くの代理店などで相談してみてください。

 

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