名古屋市の損害保険・生命保険代理店なら保険ポイント「お知らせ・コラム」ページ

お知らせ・コラム

『足場からの資材落下!』通行人や作業員が負傷する事故が発生した場合、誰が責任をとりますか?

『足場からの資材落下!』通行人や作業員が負傷する事故が発生した場合、誰が責任をとりますか?

足場の設置は外壁塗装や防水工事をはじめリフォーム工事全般には無くてはならないものであり、業者が安全に作業に専念するためにも安全な足場を設置することが大変重要になります。足場が悪いと作業の質が落ちてしまったり、工事中に墜落事故や資材を落下させてしまう事故などが発生する危険性も高まります。

実際に工事現場の足場から資材が落下するなど「飛来・落下」により作業員が負傷した労災事故は1年間(2018年)で約1400件以上もありました。また、足場からの資材の落下により通行人など第三者の身体や財産に損害を与えてしまう事故も発生しております。

万が一、事故が発生した場合は実際に事故を起こした当事者が所属している会社はもちろん元請けや二次請け・三次請けの業者などにも元請けとしての責任割合に応じて損害賠償請求される可能性があります。

今回は、工事現場に必要不可欠な足場工事の保険について取り上げていきたいと思います。

【目次】

1.足場の解体中に鉄パイプが落下し通行人が死亡『被害者により内容が変わる』

2.足場設置中や解体中の対物事故で損害賠償を請求されるケースがあります

3.足場の組立てには特別教育や資格が必要となる

4.今回のまとめ

 

足場の解体中に鉄パイプが落下し通行人が死亡『被害者により内容が変わる』

事故概要

和歌山市内の12階建てのビルで令和元年11月、屋上から鉄パイプが落下し、路上を歩いていた男性(当時26歳)が死亡した。ビル屋上の看板修繕工事で安全確認を怠り、長さ1.5メートル、重さ5キロの鉄パイプを約50メートル下に落として路上の男性に直撃させ死亡させてしまった。現場で作業していた男性社長(38歳)は安全確認をしないまま鉄パイプを固定する金具を外し誤って落下させた疑いがある。事故の4日前にも鉄パイプを落下させる事故が発生していた。

業務上過失致死で書類送検

今回の死亡事故をめぐり、和歌山県警は業務上過失致死の疑いで現場で作業をしていた建設会社H社の男性社長(38歳)と元請け業者の個人事業主の代表(43歳)を工事で足場解体の際に必要な点検を怠ったとして労働安全衛生法違反容疑で書類送検した。

万一の事故に保険で備える

足場工事において特に設置中と解体中に資材が落下してしまう事故が多く発生しており、鉄パイプの落下により死亡事故も発生しております。過去五年間で減少傾向ではありますが年間で10人~20人が鉄パイプなどの資材の落下により死亡しております。

この様な工事現場での事故に備える保険を考える時に、以下の補償内容の確認をしておいてください。

現場での作業員に対する労災事故に備える

政府や現場の労災、労災上乗せ保険、使用者賠償保険、一人親方労災、傷害保険など

通行人などの第三者に対する賠償に備える

請負賠償保険、業務遂行・施設危険に対する第三者賠償保険

 

同じ鉄パイプの落下事故であっても、被害者により補償できる保険が変わりますので補償内容はしっかりとご確認しておいてください。

足場の設置中や解体中の対物事故で損害賠償を請求されるケースがあります

足場の設置中や解体中には、他人の財物を損壊させてしまう対物事故も発生する危険性があります。特に急いで足場の解体をするときに事故が発生してしまう事が多いようです。

・足場の解体中に誤って鉄パイプを上から落として窓ガラスの枠にぶつけてしまい、約50万円の損害を与えてしまった

・解体中に資材を落として玄関前のタイルを割ってしまった。損害額15万円

 

他にも足場の設置中に屋根の瓦を割ってしまう事故も多く発生しております。また大きな損害に発展してしまうのが、設置している足場が倒壊してしまうケースです。

台風などの突風で足場が倒壊してしまい敷地内の建物や樹木はもちろん敷地に接する道路や電柱や電線などにも損害を与えてしまい数百万円を超える損害額になる事があります。

台風などでは不可抗力で防ぎようが無いと判断されて責任を免れるケースもありますが、一般的には台風に対する対策や足場の組み方などに不備があったとして損害賠償を請求されるケースが多いようです。

足場の組立てには特別教育や資格が必要となる

足場の作業や指揮監督を行うには、特別教育や講習を受ける必要があります。

作業者(直接の作業者)⇒特別教育の資格が必要

労働安全衛生法の一部改正により、足場の組立て解体または変更の作業に関わる業務が特別教育を必要とする業務に追加されました(地上又は堅固な床上における補助作業の業務を除く)※平成27年7月1日から適用

よって上記業務に従事する労働者に対して特別教育を行わなければならないことになりました。特別教育は6時間行われて後日、終了証が発行されます。

作業主任者(指揮監督者)⇒技能講習の資格が必要

つり足場(ゴンドラ足場を除く)張出し足場又は高さが5メートル以上の構造の足場の組立て解体または変更の作業を行なう時は足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者の中から足場の組立て等作業主任者を選任しなければならないと規定されています。

足場の組立て等作業主任者技能講習は学科が13時間あり終了試験に合格しなければなりません。また受験として「足場の組立て、解体または変更に関する作業に3年以上従事した経験を有する者」という条件もあります。

事故を起こさないためにも資格や安全講習は大切ですし、万が一無資格者が事故を起こしてしまうと会社としても大変な事になってしまうので資格や講習の受講の有無はしっかりと管理する必要があります。

建設業の保険のことならこちらのまとめ記事がオススメです。関連記事>【まとめ記事】これを見れば「建設業」で”今”必要となる保険がわかります!!”約10年”の実績をもつ名古屋の損害保険代理店が徹底解説

建設業には実は28業種に分かれるのをご存知でしょうか?こちらで解説しております>【保険代理店”目線”のまとめ記事】28種類もある建設業の種類について「建設業許可」で分類される各業種を徹底解説!

 

今回のまとめ

足場工事は高所作業や足場が不安定な状態で作業を行なう事が多く、労災事故や対人対物事故が発生する危険性が高い業種になります。

労災事故や賠償事故に対応する保険にしっかりとご加入しておく必要があり、協力会社さんとして足場屋さんに仕事をお願いする際には保険の加入の有無を確認する事が大切です。また、資格や特別教育を受けていないと法令違反になってしまうケースもありますので資格や特別教育の受講の有無などの確認も忘れずに行いましょう。

 

足場にかかわる保険や建設業の保険をご検討でしたら、株式会社保険ポイントへぜひご相談ください。

弊社スタッフがわかりやすく丁寧にご案内いたします。またご希望の場合、WEB面談も可能でございます。お気軽にお声がけ頂けますと幸いです。

TEL>052-684-7638

メール>info@hokenpoint.co.jp

 

お電話でもメールでもどちらでもお待ちしております。