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【転倒事故をピックアップ!】熱絶縁工事業において労災事故を減らすためにできることとは

【転倒事故をピックアップ!】熱絶縁工事業において労災事故を減らすためにできることとは

熱絶縁工事とは「工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事」とされています。熱絶縁という言葉自体に馴染みがあまり無いかもしれませんが、熱絶縁とはその名のとおり、電流や熱などが流れないようにすること。電流の場合は電気絶縁、熱の場合は熱絶縁といいます。具体的な熱絶縁工事の内容としては、『冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業・化学工業等の設備の熱絶縁工事』などが挙げられます。

もっと簡単にこの業務を説明しますと、様々な機械やビル、病院などの空調、衛生設備における配管、ダクト、タンク等に断熱材と板金などの外装材で囲み、熱放散を防ぐ工事のことで、意外に身近なところで施工されています。そして熱絶縁工事には地球温暖化対策や省エネ対策としての役割もあります。新しく建物をつくるときだけではなく、リフォームや近年流行のリノベーション工事においても省エネ化の工事には高い需要があり、今後さらに需要の上昇と注目度が高まる工事ともいえます。

そのような今後の動向に非常に注目したい熱絶縁工事の中でも起こりやすい事故があります。今回はこの業種特有のリスクについて取り上げてみました。

【目次】

1.熱絶縁工事中の実際に起きた労災事故から学ぶ

2.転倒労災を防ぐためにできることとは

3.今回のまとめ

 

熱絶縁工事中の実際に起きた労災事故から学ぶ

天井部分での作業による痛々しい労災事故が起きています。※一人親方労災保険組合参照

天井配管保温工事中に柱の突起部が刺さってしまった労災事故

平成31年4月7日、ショッピングセンターの新築工事現場内にて立ち馬(高さ1450mm)の上に立ち天井(高さ2250mm)配管保温工事中、作業のために立ち馬の右端から上半身を右方向へ乗り出していたところ、身を乗り出しすぎたためバランスを崩し、約500mm右隣にあったアップスター(昇降式移動足場、高さは約2000mm)の手すり柱の突起部が右胸部に、着用していた服を貫通して刺さり挫傷、負傷しました。その後作業を切り上げ、止血処置を施した後すぐに病院で受診しました。

・周りへの気配りが足りなかった点を感じます。手すり柱の突起物が出ているのをあらかじめ認識しながら作業をしていれば、身を乗り出すという危険行為を最小限にして、事故を防げた可能性も有ります

現場に向かう際に起きた転倒事故

平成29年10月5日、元請けの倉庫内事務所での朝礼を終え、工場で行われる熱絶縁工事に向かおうとしていたところ、事務所を出たところに敷いてある鉄板(大きさ250㎝×400㎝)の上を小走りで通過した際に、鉄板上についていたでっぱり(高さ約5㎝)に気づかず右脚が引っ掛かり転倒、右脚を捻り負傷しました。その後は痛みを耐えながら仕事を行いましたが、痛みがひかないため翌日病院にて受診しました。

・注意すべきは現場の中だけではありません。現場に向かう際もリスクは潜んでいます。決して慌てず、落ち着いて行動することが転倒事故を防ぐことにつながります

転倒労災を防ぐためにできることとは

では、上記に挙げたような事故が起きぬよう普段からどのようなことができるのでしょうか。特に多い転倒事故を防ぐために以下の施策がお役にたちます。

・安全通路の明示

作業線上に安全通路を明示して、つまずき転倒等を防止する。

・安全通路のすべり止め

安全通路のすべり止め対策として、敷鉄板上に緑色のゴムマットを設置する。

・揺れ止めワイヤーの明示

パネルゲートの揺れ止めワイヤーによる転倒防止のため、被覆付きの黄色のワイヤーを追加して張り、ワイヤーがあることを分かりやすくすることで、転倒防止の見える化を図る。

・歩行者等通路の養生【段差部】

歩行者通路の段差部について、マットで養生すると共に、「段差あり」の注意喚起を行い、歩行者等に対する安全を確保している。

・歩行者等通路の養生【ホ―ム上】

ホーム上の工事では既設の点字ブロックのルートを変更する場合がありますが、目隠しシートをとめる養生テープは乗降客の往来ではがれて歩行に支障が出る可能性があります。テープの端部を面取りする工夫を加えることではがれを防止する。

・歩行者等通路の養生【囲い部分】

仮囲いのコーナー部をクリアパネルにすることで歩行者等の見通しを確保する。

・カーブミラーの設置

廊下や階段の曲がり角にカーブミラーを設置し、作業員同士の出合い頭の衝突防止を図る。

・保安施設の転倒防止

ウエイト内蔵型のカラーコーンの使用やバリケードにウエイトが設置されており、保安施設の移動および転倒を防止する。※ウエイトとは重さのこと

・歩行者等への注意喚起

カラーコーンにカバーをかぶせ、歩行者への注意を促すことで、事故の防止を図る。

・夜間時における歩行者等への注意喚起

視認性の良い路面プロジェクタにより、夜間時における歩行者及び自転車への注意喚起を行う。

・第三者災害の防止

歩行者切廻し通路の整備に当たり、外国人にもわかりやすい案内標記や視覚障害者に配慮した誘導用シートの設置に加え、死角を無くすカーブミラーを設置するなど、第三者災害を防止する。

夜間における歩行者等への安全対策

埋め込み型照明付き仮囲いを使用する事で、突起物もなく、歩行者同士のすれ違いやつまづきを防止する。

上記のように現場で転倒を防ぐために様々な取り組みがございます。また、保険的な観点から申しあげますと、転倒事故は多種多様な状況で起きる可能性があり、その被害状況も軽症から重傷まで色々とあります。治療費や1日目から補償される休業補償を任意労災保険(労災の上乗せ保険)で備えておくと、万が一の労災事故の際に金銭面での不安を取り除くことができます。

建設業について気になることをまるごと解説!こちらの記事をぜひご覧ください>【まとめ記事】これを見れば「建設業」で”今”必要となる保険がわかります!!”約10年”の実績をもつ名古屋の損害保険代理店が徹底解説

建設業28業種についてをおまとめしたこちらの記事もご確認ください>【保険代理店”目線”のまとめ記事】28種類もある建設業の種類について「建設業許可」で分類される各業種を徹底解説!

 

今回のまとめ

作業中や現場に向かう際の転倒事故のおきやすい熱絶縁工事においても、他の建設業28業種においても、転倒事故は非常に労災の原因となりやすい内容です。未然に防ぐことと同時に、安全大会などを積極的に活用し、安全意識を向上させることで現場での事故を減らしていきましょう。そして経営者の皆様は現場での労災に関わる保険、工事に関わる賠償保険、ご自身の経営者保険を取り揃え、企業とご自身の備えをし安心に業務を行っていきましょう。

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