お知らせ・コラム
【注意】鋭利なガラスの積み下ろしに潜むリスクに備える方法とは【ガラス工事業】
ガラス工事業者様はガラスの加工やガラスの取付けを行う専門業者様になります。
店舗や商業ビル、各種施設等の内外装ガラス工事からマンションや戸建ての新築時のガラス取付けまで幅広く行い、さらにガラスの交換なども行います。
ガラスは重くさらに鋭利な面もあるので、手などを切ってしまう危険性に加えて重量があるので落下させてしまった場合は大きな事故に繋がる可能性があります。
ガラスの持ち運びや取付けに関してはタコと呼ばれるガラス吸盤を使いながら手で持ち運んだりクレーンなどで吊って移動させます。専門性の高い仕事になりますので、ゼネコンなどからの仕事も多く、ビルのガラス窓の設置など大規模な仕事も行います。
今回はガラス工事業者様の必要保険について事故例をもとに触れていきたいと思います。
【目次】
1.ガラスの積み下ろし中が最も危険(労災事故)
2.ガラス落下事故(賠償事故)
3.今回のまとめ「3つの備え【労災・賠償・物】が必要です」
ガラスの積み下ろし中が最も危険(労災事故)
ガラス工事の労災事故で件数が多いのは、鋭利な部分で手や腕を誤って切ってしまう切り傷などです。また死亡災害や長期休業や後遺障害を負うような大きな事故に繋がるのは重いガラスに挟まれたり、荷崩れしたガラスや落下したガラスの下敷きになってしまうケースです。
実際にトラックからガラスを積み下ろす際中に死亡案件が発生しております。
個人宅の断熱窓ガラスの交換作業の準備中に事故が発生しました。前日に納入された窓ガラス22枚をトラックに積んで個人住宅に到着して玄関先にトラックを停車させました。
次いでトラックの荷台4列に積んであったガラスサッシの最前部のガラス群(10枚)を下ろすために荷解きを行なったところガラスサッシ10枚(質量総計約290kg)が崩れ落ちてきて跳ね飛ばされ、住宅の門壁とガラスサッシとの間に頭部が挟まれてしまいました。
住人の奥さんが被災者がサッシに挟めれているのをみて119番し到着した救急隊により救出され病院に移送されましたが被災者は頭部に変形がみられ、鼻腔および耳から多量の出血がありまもなく脳挫傷のため死亡してしまいました。
他にもガラスメーカーの作業員が納品の為に製品であるガラスをトラックに載せる最中に誤ってガラス製品の下敷きになってしまい死亡してしまう案件も発生しております。少ない人員での作業や作業手順の過ちなどが事故原因として挙げられており、トラックの積み下ろし作業に関しては細心の注意が必要です。
ガラス落下事故(賠償事故)
ガラス窓の設置工事中にガラス窓が落下して、第三者にケガを負わせてしまった場合は賠償責任を負う事になります(作業遂行・請負賠償)
また施工完了後にガラスが落下した事故例(仕事の結果・生産物賠償)も発生しております。
2009年7月に東京丸の内のオフィスビルで突如ガラスが落下する事故が発生しました。
原因は倍強度ガラスに含まれていた異物の膨張によるものでした。他にも新潟県の地上31階建てビルでもガラスにヒビが入るなどのトラブルが発生しております。
同種のガラス落下事故がある日どこかで起きて人が巻き込まれてしまった場合は大変なことになってしまいます。
高層ビルやホテルなどでガラス落下事故が発生した場合、施工業者に対して事故原因の追求や事故の責任追及がなされます。当然、ビル建設であれば大手ゼネコンなど元請けが責任を取ることになりますが、事故の原因によっては施工業者にも責任があると判断されてしまう可能性もあります。また、個人宅や小規模物件などでは直接お客さん(施主さん)から仕事を受ける事もあると思いますので、作業中、引き渡し後を問わず事故が発生した場合は責任を追及されてしまいます。万一に備えて賠償保険への加入をお勧めしております。
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今回のまとめ「3つの備え【労災・賠償・物】が必要です」
ガラス施工業者さまの事故として、労災事故と賠償事故について触れてまいりましたがガラス自体が重く、持ち運びが難しいものなので事故が起きた時には重大災害に発展しやすいです。
またガラスは1枚でも高価な物が存在しますので施工中にガラスそのものを損壊してしまった場合の補償も考えなくてはなりません。特に特殊なガラスで設置や施工だけを請け負った場合、支給されたガラスは預かりもの(支給資材)になりますので受託物に関する補償がないと保険で補償することが出来ないケースもあります。
ガラス施工業さまで保険をご検討される場合は、労災事故・賠償事故・物損害(ガラス自体の補償)の3つを考えながら補償内容を考える必要があります。
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