お知らせ・コラム
舗装工事業におけるリスクに備える《KY活動は重要なリスクマネジメントです》
舗装工事業とは、道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石(さいせき)等により舗装する工事をいいます。
例として、アスファルト舗装工事、コンクリート舗装工事、ブロック舗装工事、路盤築造工事などがあげられます。
※舗装工事と併せて施工されることが多いですが、ガードレール、標識灯の道路付属物の設置工事はとび・土工工事業の許可が必要となります。
※人工芝張り付け工事は、地盤面をコンクリート等で舗装した上に張り付ける工事は舗装工事に該当します。
今回は、舗装工事中に起こり得る事故やリスクについて考えてみたいと思います。
【目次】
1.舗装工事業ではケガ・死亡リスクや第三者賠償リスクが潜んでいます!
2.「KY活動」は現場での重要なリスクマネジメントです。
3.今回のまとめ
舗装工事業ではケガ・死亡リスクや第三者賠償リスクが潜んでいます!
実際に起こった舗装事故中の事故事例をご紹介します。
【舗装工事業における事故発生事例】
労災事故事例
■道路舗装修繕工事中、ブレーキが故障していたロードローラーに、作業員がひかれて死亡。
■アスファルトフィニッシャー前方にいた作業員が段差に足をとられて転倒。それに気づかずオペレーターが運転を開始したところ、転倒していた作業員がフィニッシャーに足を挟まれ骨折。
舗装工事業では、上記のようにロードローラーやアスファルトフィニッシャーなどの割と大きな建設機械を使用することが多く、その操作中に労災事故が起きやすいのが特徴です。
賠償事故事例
■路面切削してある工事中の舗装道路に、豪雨や走行車両により穴が開き、一般車両が通行した際に、ホイールと車体を傷つけた。
■舗装板を撤去し、段差擦り付けを施工する準備をしていたところ、自転車が施工箇所を通過し、段差擦り付け部で転倒。自転車に乗っていた人が負傷した。
上記のように、一般車両への対物事故や施工中に起こる近隣住民への対人事故なども起きています。
「KY活動」は現場での重要なリスクマネジメントです
KY活動とは「K(危険)をY(予知する)」の頭文字を取った活動を意味します。ここでは、舗装工事業を含む建設業におけるKY活動の具体的方法として代表的な「4ラウンド法」をご紹介します。4ラウンド法とは、現場や作業にひそんでいる危険を発見・把握・解決するための基本的手法で、危険予知活動の意欲を向上させる目的で行います。4ラウンド法は、現場や作業について「現状把握・本質研究・対策樹立・目標設定」の4つの段階を確認しながら行うものです。
【KY活動における4ラウンド法】
KY活動における4ラウンド法について解説します。
1.『現状把握』で、現場や職場にどんな危険がひそんでいるのかを従業員全員で話し合い、共有します。
2.『本質研究』で「現状把握」で出てきた危険因子から重要だと思われるものを選び、その原因について話し合います。このときに紙などに危険要素を書き出しながら行うと参加者全員がわかりやすく、原因の共有もしやすくなります。
3.『対策樹立』では、「本質研究」で挙がった危険ポイントをどのように解決するのかを話し合います。この時に複数の意見が挙がるよう、参加者全員が意見を出し合うことが大切です。
4.『目標設定』で、「対策樹立」で挙がった解決策を具体的な目標に落とし込み、現場で行う重点実施項目にします。実施項目は目標を達成できるよう、日々従業員全員で復唱して実践を心がけるとよいでしょう。
KY活動において最も重要なことは、作業員が現場にどのような危険が存在するか認識し危険への対策方法を知り、現場の安全を守ることにあります。
このように企業主体で日々の事故予防リスク対策をとることはもちろん大切ですが、起こってしまった労災事故や賠償事故に対しての備えも重要です。労災の上乗せ保険や、使用者賠償保険、企業賠償責任保険などに加入しておくと、万が一のトラブル時の大きな支えになります。
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今回のまとめ
建設業界での仕事中の事故は多く、日本全体の労働災害で亡くなる方のうち、実に3割以上が建設業界に従事する方だと言われています。建設業の中の一つである舗装工事業にも、当然一歩間違えれば作業員のケガや死亡、高額な賠償リスクが潜んでいます。
ご自分の経営する会社が万が一の事態に対応できているかなど、ご心配な点はございませんか?
保険代理店では、様々なリスクに関する情報提供を行っております。ぜひお気軽にご相談ください。
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