お知らせ・コラム
コロナによる働き方の変化と新たな”企業リスク”とは
2020年明けからの新型肺炎(コロナウイルス)の流行により、企業が働き方の変化を迫られる時代となりました。
人の集まりを避けるため、多くの企業がフレックス制度やテレワーク、WEB会議などを積極的に導入しています。中でもIT系企業の一部では、コロナが終息した後も、原則全ての業務をテレワークにしようと、オフィスを解約する動きが増えているそうです。
また、デリバリーやテイクアウト、ゲームやデジタルコンテンツなど、「おうち時間を楽しむため」の業種の需要が大きく伸びたことも印象的ですね。
このように、コロナウイルスの流行による新しい生活様式は、企業活動に今までになかった気づきをもたらしてくれると同時に、新たなリスクを生み出すきっかけともなりました。
そんな新たに発生するリスクにもそれぞれの保険を用意することで備えることが可能です。
今回は、仕事の変化によって生まれた新たな企業リスクとそれに適応する保険について考えてみたいと思います。
【目次】
1.新しい働き方がもたらす各リスクに適応できる保険があります
2.コロナ後の働き方”メンバーシップ型”から”ジョブ型”へ
3.今回のまとめ
新しい働き方がもたらす各リスクに適応できる保険があります
新しい働き方がもたらすリスクにはどのようなものがあるでしょうか。最近ではよく、「コロナ保険はないの?」とご質問を頂くことが多くなりましたが、どのような状況に対しての補償を求めているのかで答えは変わります。
以下にそれぞれの状況においてのリスクを取り上げ、それに適応する保険をあげてみました。
【テレワークで個人情報が流出】
(例)リモート勤務中、購入履歴を含む大量の顧客情報を添付したメールを、誤って複数の取引先に送信してしまった。
賠償額等 1500万円
個人情報漏洩保険への加入で、賠償だけでなく、被害者への通知方法や謝罪について専門家のサポートを受けることができます。
【リモートでのハラスメント】
(例) WEB会議やリモートによる打合せでの、上司による度重なるハラスメントで精神的苦痛を被り、リモート勤務が解除になった後も出社することができなくなり、結果的に退職を余儀なくされた。その後慰謝料とバックペイを求めて賠償請求に至った。
賠償額等 700万円
労災の上乗せ保険や、雇用慣行賠償責任保険をつけることで、リモート業務で顕在化したリスクに備えることができます。
【テイクアウトで食中毒】
(例)テイクアウトのお弁当を始めたが、加熱が充分でないお惣菜を提供してしまい、購入したお客様20人が食中毒になった。
賠償額等 1300万円
生産物賠償責任保険や、企業向け賠償責任保険に食中毒・特定感染症利益担保特約をつけることで、被害者への賠償責任だけでなく、営業が休止、阻害された場合に生じた喪失利益、収益減少防止費用に備えることができます
【仕事中の自転車での事故】
(例)自転車でデリバリー食を配達中に、自転車で女性に衝突。女性はケガがもとで植物状態となってしまった。
賠償額等 9500万円
業務使用中の自転車事故は、企業責任が生じることもあります。
企業向けの総合賠償責任保険や施設賠償責任保険に加入しておくことで、被害者への損害賠償、事故発生時の緊急対応費用や被害者見舞金に備えることができます。
いかがでしょうか。働き方の変化と共に、今までになかったリスクも表面化してきています。目的に応じて保険の手当をしておくことも必要です。
コロナ後の働き方”メンバーシップ型”から”ジョブ型”へ
新型コロナの収束のめどがたっていない今、企業は働き方とオペレーションの再考を迫られています。フレックスや週休3日制などを導入している企業も増えてきました。
また雇用についてはメンバーシップ型からジョブ型への変わってきている企業もあるようです。
【ジョブ型雇用ってなに?】
「仕事に対してそのスキルがある人を割り当てる」スタイルがジョブ型雇用です。
社員の年齢や、勤続年数は関係なく、その人自身の実力や技術によって雇用契約が締結されます。
即戦力や専門スキルが求められますが、成果ベースで柔軟な働き方ができるためリモートワーク等となじみがよく、コロナ後の働き方も見通し、一部の大手企業ではすでに導入がはじまっています。
新卒一括採用や年功序列制度など、従来のメンバーシップ型が根強い日本企業ですが、在宅ワークが普及した今、雇用形態に柔軟性を持たせる意味でも、ジョブ型、もしくはこの二つの雇用スタイルをハイブリッドで機能させる会社が増えてくるかもしれせん。
今回のまとめ
コロナの影響により、私たちは否応なしに働き方について考える機会を得ました。
変化は怖いものでもありますが、企業経営を見つめ直すチャンスであるともいえます。
しかし、そこから生まれるリスクにも目を向けなくてはなりません。
リモートワークによる情報漏洩や、セキュリティのリスク。コロナ禍で普段より需要が伸びたことによって引き起こされた、思わぬ事故など、高額な賠償事故はいつでも発生する危険があります。
ウィズコロナからアフターコロナへ、私たち保険代理店も企業様の新しい働き方を全力で応援したいと考えています。リスクや補償について心配なことがあれば、ぜひご相談ください。
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