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副業・兼業の管理と安全配慮義務

副業・兼業の管理と安全配慮義務

働き方改革や労働市場の多様化を背景に、副業等を許可する企業が増えています。副業・兼業がしたいと従業員から要望があった場合、許可することで本業元には新たな課題が生じます。その一つが「安全配慮義務」です。

 

【目次】

1.安全配慮義務とは

2.損害保険の活用と企業の対応

3.今回のまとめ

 

1.安全配慮義務とは

安全配慮義務とは、企業が労働者の安全と健康を確保するために必要な配慮を行う義務のことです。日本では、労働契約法第5条において「使用者は、労働契約に伴い労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をする義務を負う」と規定されています。労働者の副業を許可すると、本業元の安全配慮義務にも新たな側面が加わります。例えば、【労働時間と過重労働のリスク】です。副業・兼業先でも労働者の場合、労基法38条により本業先と労働時間が通算されます。原則的な通算方法は、まず本業先の所定労働時間を通算した後、続いて所定外労働時間を実際に発生した順にカウントしていきます。厚労省「副業・兼業ガイドライン」では、副業等でも使用者には労契法5条の安全配慮義務を負うとなっています。過重労働防止のため就業規則などで長時間労働等により労務提供上の支障がある場合に制限などできるようにしておくことが考えられるとしています。また、健康管理関係で自他の事業場それぞれにおける労働時間の上限を設定する形で副業等を認めている場合には、自らの事業場でその時間を超える労働をさせないことともされています。本業元が副業・兼業先の労働時間に上限を設けることは可能といえるでしょう。厚労省の事例集でも、副業・兼業先の上限について、原則として週20時間未満、月平均30時間以内としたケースや、月30時間までとしたうえで、本業先の勤務日は1日4時間、公休日は8時間と設定する例などを紹介しています。

2.損害保険の活用と企業の対応

損害保険の活用

副業等の許可に伴うリスク管理の一環として、損害保険の活用が有効です。以下では、特に重要な保険について説明します。

1.労災保険

副業先でも労災保険に加入します。労災事故に遭ったとき、本業と副業先どちらの労災保険が適用されるのかはケースごとに違います。例えば、

・自宅から本業への移動中での事故:本業の労災が適用

・本業から副業先への移動中での事故:副業先の労災が適用

・副業先から自宅への移動中での事故:副業先の労災が適用

労災保険の適用範囲を明確にし、副業等に関するルールを整備することが重要です。

2.賠償責任保険

副業中に第三者に損害を与えた場合、賠償責任が発生することがあります。副業が本業の業務と直接関係がない場合は本業先に責任が及ぶことは通常ありませんが、逆に、副業が本業先と業務提携や関連した仕事である場合、本業先にも一定の責任が問われる可能性があります。本業元が賠償責任保険を契約する際は、副業に関連する事故や損害も補償範囲に含まれるか確認しておくといいでしょう。

3.傷害保険

副業によるケガや病気に備えるため傷害保険の導入も検討するといいでしょう。本業元が福利厚生として傷害保険を提供することで、労働者の安心感が向上します。

企業が取るべき対応策

1.労働環境の整備

副業が原因で体調を崩した場合、本業での業務遂行に支障をきたすことがあります。本業元は職場の労働環境を見直し、柔軟な勤務制度や休暇制度を整備することが必要となるため、就業規則に副業等に関するルールを明記し従業員に対して適切な指導を行うことが重要です。具体的には、副業等の申告義務や許可基準、情報管理ルールなどを定めるべきです。

2.情報漏洩リスク

副業によって本業の機密情報が外部に漏洩するリスクも考えられます。本業元は情報セキュリティ対策を強化し、労働者に対して情報漏洩リスクや法令遵守の重要性を教育し情報管理の徹底について指導することで情報管理に関する意識を高めることが重要です。

3.労働時間の管理

労働時間の適切な管理をおこなうため、従業員から副業等の勤務時間情報を収集し過重労働を防止するための措置を講じることが必要です。

4.健康管理の強化

定期健康診断の実施やストレスチェックの導入など従業員の健康管理を強化する取り組みが必要です。また、メンタルヘルスケアの支援体制も整備しておく必要があります。

3.今回のまとめ

副業・兼業を許可することで企業には新たな安全配慮義務が生じます。従業員の健康管理や情報漏洩対策など、さまざまなリスクに対応するためには損害保険の活用も重要な手段となります。企業が契約している損害保険の内容の見直し、また、従業員自身にも副業者向けの賠償保険への加入を提案するといいでしょう。保険会社と連携し適切な保険商品を選定しましょう。企業は副業等に伴うリスクを適切に管理し従業員が安心して働ける環境を整備することが求められます。副業時代に対応した安全で健全な職場づくりを進めていきましょう。

 

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