お知らせ・コラム
地震・台風等の自然災害時の「なりわい支援補助金」
グループ補助金、なりわい再建支援補助金という被災地域の中小企業を支援する国と都道府県の制度があります。令和6年能登半島地震の被害を受けた石川県や富山県の中小企業向けにも「なりあい再建支援補助金」制度がスタートしており両県あわせて50社以上の支払いが進んでいるようです(令和6年5月17日現在)。災害大国の日本において、他の地域でもいつ大規模な災害が発生してもおかしくありません。今回はなりわい再建支援補助金の内容や万一の災害に対しての備えについて触れていきたいと思います。
【目次】
1.なりわい再建支援補助金とは
2.申請には事業継続力強化計画が必要
3.今回のまとめ
なりわい再建支援補助金とは
◎復旧費用の補助「なりわい再建支援補助金」富山県内で38件の交付決定
能登半島地震で被害を受けた中小企業などが、復旧費用の補助がうけられる「なりわい再建支援補助金」で製造業や卸小売業などおわせて38件の交付(富山県のみ)が決定しました。「なりわい再建支援補助金」は能登半島地震で被害を受けた中小企業などが施設や設備の復旧費用について、富山県では3億円を上限に再建額に対して中小企業は4分の3以内、中堅企業は2分の1以内の補助を受けることができます。2月から行われた第一次募集では、応募のあった38件について4月11日に合わせて1億3250万円余りの交付が決定しました。事業者の内訳は、製造業が15件、卸売小売業が7件、建設業が4件、不動産業、医療福祉法人、生活関連サービス業がそれぞれ3件、運輸業、宿泊業、サービス業がそれぞれ1件でした。第2次募集は4月30日まででしたが、県経営支援課は「2次募集のあとも募集を続けるので気軽に相談してもらい必要な支援を検討したうえで慌てずに申請して欲しい」と話しています。
◎なりわい再建支援補助金の制度概要
なりわい再建補助金制度は被災地の都道府県ごとに概要が発表されています。能登半島地震では石川県、富山県、新潟県、福井県の中小企業・小規模事業主に対して支援が行われています。石川県の補助金額の上限は15億円、補助率3/4、富山県、新潟県、福井県の補助金額の上限は3億円、補助率は3/4となっております。
◎補助金・融資制度の活用事例(石川県HP参照)
・建物の屋根や外壁が破損、機械装置が故障
・施設・設備の復旧に1億円が必要
・なりわい補助金を活用するとともに金融機関からの借り入れも想定
申請には事業継続力強化計画が必要
石川県のなりわい再建支援補助金の利用概要には、事業完了時点で事業継続力強化計画等を策定したことの確認が要件とされており、策定してない場合でも中小企業強靭化法に基づく、BCP計画や企業独自で策定するBCP計画が必要としています。
◎事業継続力強化計画認定制度の概要
自社の災害リスク等を認識し、防災・減災の事前対策に取り組む計画で、中小企業・小規模事業者が単独、または協力者の協力の下で実施する計画になります。また認定を受けた事業者は税制措置や金利支援等の支援策の活用が可能です。
◎認定を受けた事業者に対する支援
・認定事業者によるロゴマークの使用
・防災・減災設備導入に対する税制措置
・低金融資、信用枠拡大等の金利支援
・補助金採択時の加点措置
◎事業継続力強化計画の記載項目
・発生時の初動対応手順(安否確認、被害の確認、発信手順等)
・ヒト、モノ、カネ、情報を災害から守るための具体的な対策
・計画の推進体制(経営層のコミットメント)
・訓練実施、計画の見直し等、取組の実効性の確保
今回のまとめ
なりわい再建支援補助金は非常にありがたい制度ですが、申請の要件に事業継続力計画の策定や復旧後に事業の継続が可能な状態であるかなどの審査があります。また3/4の補助に関しても建物や設備什器の再建後に支払われるので、万一の際はある程度の自己資金や保険や共済などでの補償の準備が必要となります。法人会の福利厚生制度では台風や火災、豪雨被害に対しての補償はもちろんのこと会社や個人事業主の事業用の建物や設備に関しても地震の補償を付帯する事が出来ます。大規模災害時の休業損害についても補償することが出来ますので、万一の際の人件費をはじめとする固定費の確保なども可能となります。補償の見直しやコストの削減など気になることがございましたらお気軽にお問合せ下さい。
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