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一人親方が労災事故にあったら

一人親方が労災事故にあったら

仕事中にケガをした場合、会社員には労災保険が適用されますが、本来、労災保険は労働者の業務災害や通勤災害に対して補償を行うことを目的とした国の制度であるため、ご自身が事業主である一人親方は、労災保険の対象とはなりません。 しかし、一人親方は、

仕事の実態が極めて労働者に近いため一定の要件を満たすことで特別に国の労災保険の保険給付を適用させる任意の加入制度を国が設けています。

【目次】

1.一人親方の死亡事故 型別調べ

2.一人親方がけがをした場合、労災保険は適用される?

3.一人親方がケガをした場合に受けられる補償とは

4.今回のまとめ

 

一人親方の死亡事故 型別調べ

厚生労働省の「個人事業者等に対する安全衛生対策の在り方に関する検討会」は、建設業の一人親方の死亡災害等の実態を把握すべく、労働者との比較や事故の型に関する分析を行いました。労働者の場合、土木工事業及び鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業が半分以上を占めますが、1人親方等では2割弱となっています。事故の型別にみると、労働者は墜落や転落が4割弱だったのに比べ、ひとり親方は7割近くにものぼっています。つまり、ひとり親片の多くが墜落、転落事故によってケガや死亡にいたっているということです。

一人親方がけがをした場合、労災保険は適用される?

会社員などの労働者が業務災害や通勤災害にあったとき、それを補償するのが労災保険です。そのため原則個人事業主に労災保険は適用されません。では一人親方が仕事中にケガをした場合どうすればよいのでしょうか

【一人親方が労災保険に特別加入していれば適用される】

労災保険に「特別加入」していれば、一人親方も労災保険の適用が受けられます。特別加入とは労働者以外でも例外的に労災保険に加入できる制度で、一人親方は労災保険への特別加入制度が認められています。一人親方は自分の業種の特別加入団体から加入手続きをすることができます。

◆一人親方がケガをした場合の労災申請の手順

①医療機関で労災保険を使用すると伝える

②労災保険の特別加入団体に事故報告をして必要

書類を受け取る

③必要書類を提出して給付の請求をする

 

最初のステップは医療機関で治療を受ける時「労災保険を使用する」と伝えることです。2番目のステップは加入している労災保険の特別加入団体に事故の報告をすることです。所定の「労災事故報告書」に主に氏名、住所、職種、負傷した日時場所病院名、請け負っていた工事名などを記入する必要があります。最後に団体宛に必要書類を提出して、給付の請求をします。

【一人親方がケガをした場合の注意点】

①現認者を特定しておく

労災事故の現認者(災害発生の事実を確認した人)を特定しておきましょう。事故報告書や労災請求書に現認者を記載しなければなりません。また事故の発生状況や原因について正確に把握するためにも必要です。

②健康保険は使わない

治療を行う医療機関で健康保険を使わないよう注意しましょう。労災保険の対象となる場合負傷の治療費は給付されるため健康保険は使えません。健康保険証を提示して治療を受けてしまった場合、後日労災保険への切り替えが必要になります。一時的に治療費の全額を負担しなければいけなかったり、手続きが煩雑になるため注意する必要があります。

一人親方がケガや病気をした場合に受けられる補償とは

ひとり親方が労災の特別加入制度に入った場合、業務災害及び通勤災害により被災した場合には以下の給付金が補償されます。

①療養給付

業務上の事由又は通勤により負傷、又は疾病にかかって療養を必要とするとき、療養補償給付又は療養給付(通勤災害)が支給されます。治療費、入院料、薬剤費等の支給が傷病の治癒(症状固定)するまで行われます。また1年6か月をすぎても治癒しない場合、傷病等級に応じて別途傷病補償年金が支給されます

②休業給付

業務または通勤が原因となった負傷や疾病による療養のため労働することができず、そのために全部労働不能の場合、その第四日目から休業補償給付(業務災害)または休業給付(通勤災害)が支給されます。

③障害給付

業務または通勤が原因となった負傷や疾病が治った時、身体に一定の障害が残った場合に給付が受けられます。残存障害が、障害等級表に掲げる等級に該当する時、その障害の程度に応じて下記のとおり支給されます。

◆障害等級1級~7級

障害年金、障害特別支給金、障害特別年金

◆障害等級8級~14級

障害一時金 障害特別支給金 障害特別一時金

①遺族給付

業務または通勤が原因で亡くなった労働者の遺族に対し支給されます。要件に従い遺族数などに応じて、遺族補償年金、遺族特別支給金、遺族特別年金が支給されます。

②葬祭給付

葬祭を行った遺族などに対して葬祭料が支給されます。

③介護給付

障害年金、又は傷病年金の1級全てと、2級の精神神経・胸腹部臓器の障害を有している方が現に介護を受けている場合、介護給付を受けることができます。

今回のまとめ

一人親方として働かれている方は、雇用されている労働者に比べてどうしても社会的補償が手薄になりがちです。労災の特別加入・国民年金の加入、国民健康保険の加入などの手続きを確実に行うのはもちろんのこと、民間の保険などについても手厚い保障を検討しておくことをお勧めいたします。

 

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