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人材育成の要。多能工化で時代の変化に対応した企業に

人材育成の要。多能工化で時代の変化に対応した企業に

「多能工化」という言葉を聞いたことはありますか?組織の人材を「多能化」する、つまり1人で複数の業務や工程をこなすスキルをもった人材を育成することで、時代の求める多様性や複雑化に柔軟に対応できる企業になろうという試みです。今、この多能工化が注目を集めており、特にサービス業、流通業、製造業などでは、多能工化が、企業生き残りの至上命題とまで言われています。

目次

1.多能工化のメリット、デメリット

2.多能工化をうまく取り入れた静岡県の自動車部品製造会社とは

3.多能工化成功のポイントとは

4.今回のまとめ

 

多能工化のメリット、デメリット

【多能工化のメリット】

1.業務負荷が均等化する

メリットとして一番に挙げられるのは、「担当する業務の負荷が均等になる」ということです。従業員の能力は一定ではなく、人によって得手不得手があるため、業務によっては特定の従業員にだけ負担がかかってしまうことがあります。そうなると、人によって業務の量に偏りが生じる、あるいは無駄な人件費が発生するなどの問題に直面します。多能工化の導入はそれらの問題を防ぎ、効率的な人材の活用につながります。例えば急な欠勤などイレギュラーな事態が生じたとしても、あらゆる業務に精通している従業員が多数いれば、その場にいる人材でフォローして業務を滞らせることはありません。

2.組織の柔軟性が向上する

市場の需要が複雑に拡大したことで、一つのことに特化するより色々な業務に取り組むような高い柔軟性を備えた企業が増えてきました。柔軟性が高い企業は、逆境の中でも生き残る強さがあります。多能工化により各従業員が複数の仕事をこなせるようになると、会社全体としても時代の変化に合わせて柔軟に変化していくことが可能になります。

3.チームワークが強化される

多能工化は、組織内のチームワークを強化することにもつながります。従業員が幅広い業務を扱えるようになれば、普段からお互いをフォローする体制が構築されるので、自然な形でチームワークが生まれます。実践の中でお互いの業務を深く理解することで従業員同士の相互理解も深まるので、不満やストレスが生まれるリスクも軽減することができます。

【多能工化のデメリット】

1.育成に時間がかかる

多能工化を進めながら従業員を育成していくには、どうしても時間をかけなければなりません。すぐに効果を見出せないのはデメリットであるといえるでしょう。また、複数の業務をマスターしなければならないので、複雑な現場であるほど育成に時間がかかってしまいます。

2.評価制度整備の必要がある

多能工化では従業員に多くの業務をこなしてもらわなければならないため、場合によっては従業員のやる気が失われかねません。人事評価制度の整備、従業員の貢献力を正当に評価するなどしてモチベーションの低下を防止することが必要です。評価制度の見直しには手間がかかりますが、多能工化をスムーズに進めるためには避けられません。

多能工化をうまく取り入れた静岡県の自動車部品製造会社とは

静岡県のある製造会社では、生産性向上の取り組みの一環として、多能工化をすすめています。今まで各担当者頼みで属人化していた作業についてマニュアルを作成し、それを見せて業務未経験者にマニュアル通りに作業をしてもらいます。無事にその作業を完成させることができたら、そのマニュアルを全社的に採用し、作業を完了できなかった場合は、マニュアルの改善点を洗い出し作り直します。採用された各担当作業のマニュアルは、社員に対する多能工化教育訓練で活用し、習熟度別にA,B,C,Dの4段階で評価され、各人がA判定へのレベルアップを目指します。

この製造会社では、多能工化教育をすすめたことで、従業員それぞれがこなせる業務の幅が広がり、以前と比べ年休や産休育休取得が容易となりました。また、各部署や担当の壁が低くなったことで、従業員同士のコミュニケーションも活発化しました。

(※ 労働新聞 第3325号参照)

多能工化成功のポイントとは

多能工化は企業が発展するうえで非常に大きな効果が得られる手段ですが、間違ったやり方をすると特定の従業員のみに負荷がかかる可能性があり、モチベーションの低下、離職のリスクを招きます。スムーズに多能工化を進めるためには、全従業員に対して訓練の機会を与えること、習熟度やステップアップに応じて適正な評価、報酬を与えることが重要です。また、育成した多能工の従業員が、長期間自社で働いてくれるよう工夫をすることも大きなポイントとなります。企業側には「キャリアアップ相談制度」「社内環境や福利厚生環境の整備」「目標管理制度の導入」などを用意することが求められます。複数の業務に精通している従業員は将来のリーダー候補としても欠かせない人材となるので、大切に育てていきたいですね。

今回のまとめ

多能工化は、様々な業界で効果を発揮する方法ですが、社員育成や制度の整備には工夫が必要です。先ほど多能工化成功のポイントで「社内環境や福利厚生制度の整備」が、従業員が長く働いていくためのモチベーションになり得るというお話をしました。例えば、業務中のケガや病気で優秀な社員が会社を離れてしまうことはとても残念なことです。そんな時に備えて、福利厚生制度の一環として民間の保険商品で「労災の上乗せ補償」に加入しておくと、万が一の時の従業員の金銭面での不安にスピーディーに応えることができ、従業員の会社に対する信頼や安心につながり、長く勤める事へのモチベーションとなり得ます。多能工化の一環として、会社の制度をまず整えたいという方、保険でお役に立てることがあるかもしれません。ぜひ一度お近くの代理店などでご相談ください。

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