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「しわ寄せ防止月間」をご存知ですか?

「しわ寄せ防止月間」をご存知ですか?

11月は「しわ寄せ」防止キャンペ-ン月間です。この「しわ寄せ」防止キャンペ-ンは、大企業・親会社の長時間労働削減への取り組みにより下請会社や中小事業者に適正なコスト負担を伴わない短納期発注や急な仕様変更といった業務の「しわ寄せ」を生じさせている場合があるとして、大企業と下請・中小事業者との共存共栄を図るために実施されている取り組みです。さらに11月は「過労死等防止啓発月間」「過重労働解消キャンペ-ン」も実施されています。

【目次】

1.労働時間等設定改善法とは

2.下請中小企業振興法とは

3. 今回のまとめ

 

労働時間等設定改善法とは

労働時間等設定改善法(労働時間等の設定に関する特別措置法)は、時短促進法(労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法)を、労使の自主的な取組を中心とする基本的性格は保ちつつ平成17年に改めたもので、

「週労働時間60時間以上の雇用者の割合を2020年までに5割減」

「年次有給休暇取得率を2020年までに70%に引き上げる」

など、労働時間等の設定の改善、労働時間等設定改善指針の策定、労働時間等設定改善委員会・労働時間等設定改善企業委員会の設置といった努力義務等が定められています。

この労働時間等設定改善法に基づき、長時間労働につながる取引慣行の見直しを促進するために、事業主に下記の内容について企業内の周知・徹底を図るよう求めています。

・週末発注・週末納入、就業後発注・翌朝納入等の短期発注を抑制し、納期の適正化を図る

・発注内容の頻繁な変更を抑制する

・発注の平準化、発注内容の明確化その他の発注方法の改善を図る

厚生労働省では、「しわ寄せ」にかかる情報を把握した場合、地方経済産業局に情報提供するほか、事業場の労働基準関係法令違反の背景に極端な短納期発注等に起因する下請代金支払遅延等防止法等の違反が疑われる事案については公正取引委員会や中小企業庁に通報する制度の強化を図っています。

※厚生労働省「しわ寄せ」防止リーフレットより

下請中小企業振興法とは

◆下請中小企業振興法(下請振興法)とは

下請中小企業振興法は親事業者の協力のもとに、下請中小企業の体質を強化し、下請性を脱した独立性のある企業への成長を促すことを目的に、

・下請中小企業の振興のための下請事業者、親事業者のよるべき振興基準の策定とそれに定める事項についての指導及び助言

・下請事業者等がその親事業者の協力を得ながら振興事業計画制度を作成・推進する

・2以上の特定下請事業者が有機的に連携し、新製品の開発や新たな生産方式の導入等の新事業活動を行うことにより、既存の親事業者以外の者との取引を開始・拡大することで、特定の親事業者への依存の状態の改善を図る

・下請中小企業の取引機会を創出する事業者(自らが親事業者等から一括して発注を受けた上で、提携する下請中小企業の中から、発注内容に最適な企業を選定し再発注する事業を行う者)であって一定の基準を満たす場合に認定される

・下請中小企業と親事業者との取引円滑化のため下請企業振興協会の充実・強化を図る

という5つの柱でできています。

<下請企業振興協会の主業務>

・下請取引のあっせんを行う

・下請取引に関する苦情又は紛争について相談に応じ、その解決についてあっせん又は調停を行う

・下請中小企業の振興のために必要な調査又は情報の収集若しくは提供を行う

◆下請振興法の「振興基準」

親事業者と下請事業者の「望ましい取引関係」を定めており、資本金が自己より小さい中小企業者に対して製造委託等を行う下請法より幅広い取引が対象となります。

・親事業者と下請事業者は共存共栄

・発注内容は明確に

・情報化に向けて積極的に対応する

・一方的な原価低減要請を止める

・対価には労務費上昇の影響を反映する

・金型・木型などの型取引の適正化に努める

・支払いは現金とし、手形の場合は親事業者が割引料を負担する

・業界で自主行動計画を作成し、親事業者が積極的に協力する

・親事業者も下請事業者も共に「働き方改革」に取り組む

・親事業者は下請事業者の「事業承継」に協力する

・天災等緊急事態に備え、災害時は協力して行動する

・知財・ノウハウ等、取引の適正化に努める

◆「働き方改革」を阻害する不当行為の禁止

・買いたたき

・減額

・不当な給付内容の変更・やり直し

・受領拒否

・不当な経済上の利益提供要請など

このような行為は下請法や独占禁止法違反として公正取引委員会・中小企業庁の勧告対象となる可能性があるため、社内での周知徹底とともに、発注者や調達部署の責任者、担当者に対して発注状況が適正かどうかの確認が必要です。

※厚生労働省「しわ寄せ」防止リーフレットより

今回のまとめ

働き方改革の「しわ寄せ」は、決して他人ごとではありません。親事業者が長時間労働につながる短納期発注や発注内容の頻繁な変更等を行わないよう配慮することはもちろんですが、万が一トラブルに巻き込まれた場合は、下請・中小企業・個人事業主・フリーランスの皆さまの取引上のお悩みに専門の相談員や弁護士がアドバイスを行う「下請かけこみ寺」のご利用も可能です。

※中小企業庁HPより

今や「働き方改革」と同様に、従業員の長時間労働によるメンタル不調や、うつ病などの業務上疾病、私病やがんによる入院時の治療費や長期休業時の所得補償といった福利厚生制度の充実も必要不可欠な時代です。

このような福利厚生制度は労災上乗せ保険で備えることが可能です。

働き方改革に伴う福利厚生制度の充実をご検討の際は、お近くの保険代理店までお気軽にご相談ください。

 

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