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【消防設備工事業の労災リスクとは?】点検中や取り付け中の事故多し!

【消防設備工事業の労災リスクとは?】点検中や取り付け中の事故多し!

消防施設工事とは、火災警報設備、消火設備、避難設備などを施工する業者になります。具体的にはスプリンクラー設置工事や屋内消火栓設置工事、水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体または粉末による消火設備工事、屋外消火栓設置工事、動力消防ポンプ設置工事、火災報知機設備工事が該当します。

また、消防設備の設置工事に加えて消防設備のメンテナンスや消防用設備の法定点検を建物の所有者から委託を受けて行う事もございます。

工事中の賠償事故や労災事故が発生する可能性もある仕事になりますが、今回は消防設備業者さま向けの労災上乗せ保険について触れていきたいと思います。

【目次】

1.意外に多い消防設備点検中の事故とは

2.スプリンクラーの取付中に墜落死が起きている

3.高卒新人がパワハラ自殺により約7200万の支払い命令

4.今回のまとめ

 

意外に多い消防設備点検中の事故とは

消防設備は万一の火災から人命や財産を守るために設置義務のある建物に設置されています。消防法では、特定の建物に関して消防設備士または消防設備点検資格者が点検をしなければならないと定めており、消防設備の点検も消防設備業者さまの重要な仕事です。

以下①~③は消防設備の資格者が点検を行う必要がある建物

①延べ面積1000㎡以上の特定防火対象物(ホテル、病院、スーパーマーケットなどの不特定多数の人が出入りする建物)

②延床面積1000㎡以上の非特定防火対象物(事務所ビル・学校・共同住宅などの特定の人が出入りする建物)で消防署長が指定した建物

③特定用途部が避難階以外にあって、直通階段が2つ以上設けられていない建物  (3階建て以上の建物で階段が1つしかないような雑居ビルなどが該当)

上記以外の建物では各施設の防火管理者が点検を行いうことも可能ですが、点検に必要な点検道具や知識が不足しているケースが多く、建物の所有者の多くは消防設備業者へ点検と消防署への報告を委託しています。

消防設備の点検中の事故

・避難器具の点検の為、実際に使用して点検したところ避難器具が壊れており点検員が建物の3階部分の高さから地上に打ちつけられた。

・防火扉や防火シャッターの点検中に誤って左手の指を挟んでしまい、指先がつぶれてしまった。

・天井が高い建物の熱感知器の点検の為に脚立の上に登り作業を行ない、誤って落下して後頭部を挫傷してしまった。

古い消防設備や点検が困難な場所に設置している消防設備の点検の際に事故が発生しています。一歩間違えると大きな事故に発展してしまう危険性もございますので細心の注意を払って点検作業を行なう事が重要です。

スプリンクラーの取付中に墜落死が起きている

2019年6月に奈良県桜井市内にある工場でスプリンクラーの取付作業中に労災事故が発生しました。屋根に登りスプリンクラーのヘッドや配管などの取付作業を行なっている最中に61歳の作業員がスレートの屋根を踏み抜き約5メートルの高さから落下してしまいました。作業員は救急搬送されましたが同日死亡が確認されました。

原因と対策

労働安全衛生法ではスレートの屋根の上で作業を行なう場合は、幅30センチメートル以上の歩み板を設けるなどの踏み抜き防止処置を講じないといけないと定められている。

この現場では歩み板を2枚用意していたが幅が30センチメートルに満たず適法なものではなかった。

スプリンクラーに限らず、既存の建物の消防設備の取替や設置は十分に注意が必要になります。高所作業が必要なケースも多く、中には予算が優先され安全面が軽視されてしまう事もありますのでしっかりと安全を確保したうえで作業を行なう事を第一に考えて施工を行って下さい。

高卒の新人がパワハラ自殺により約7200万の支払い命令

Aは高校卒業後の平成22年4月、消火器販売、消防設備の設計施工保守点検等を業とするY社に正社員として入社した。Y社が委託を受けた各企業の事務所消防設備、消火器等の保守点検を行う部署に配属された。

現場ごとのリーダーの下、2人もしくは4人のチームで作業をしておりAは直属上司の甲から指導をうける事が多かった。

甲から仕事での注意を必ず手帳に書きノートに書き写すように指示され、甲の指導内容や甲からの言葉などを常に読み返し自問自答を続けていた。7月の半ばに母親に電話をし、一緒に仕事をしている人から仕事がはかどらないから車の中にいろと言われて、車の中にいる、自分の時間を返せとも言われていると泣きながら電話している。

Aは同年12月6日の午前6時13分、会社から不在着信があり折り返して甲と電話で会話をした。同日から数日間、甲と2人で現場に行くことになっていたがその直後に自宅の2階で首をつり自殺した。Aの手帳には甲から「死んでしまえばいい」などの罵声を浴びたことも書かれていた(労働新聞参照)

Aの父親は労災保険の給付を求めるとともに、甲により通常の領域をはるかに超えたパワハラを繰り返し受けたとして甲とY社に対して逸失利益、慰謝料等の合計約7200万円の支払いを求めて提訴した。後日、労基署は労災の支給を決定している。

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今回のまとめ

消防設備の点検業務や設置業務などは消防署への報告が必要なものもあるので、書類の作成などで時間が取られてしまい業務自体は忙しくなります。

忙しいと余裕がなくなり、安全意識が欠如して事故に繋がりやすくなります。さらに新人などの業務に不慣れな人に強く当たってしまう事があり、行き過ぎるとパワハラなどのハラスメントに発展してしまうので教育や社内の人間関係の構築などは適切に行う必要があります。

労災上乗せ保険や使用者賠償責任保険で、万一の業務中の労働災害や業務が原因での自殺など会社が責任を問われた時の補償を確保しておくことも重要となります。

 

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